雨上がりの気持ちの良い朝になりました。雨をたっぷりふくんだ地面は柔らかく、園内の空気は植物の放ついい香りがします。特に、咲き始めたホオノキの周りは甘い香りが立ち込めています。
ホオノキは丸花壇の近く、ハルニレの横に植栽されています。園路を歩いていても香りがします。ホオノキの花は白く大きな花なのでポツポツと白い花がついた大木を探していただければ見つかると思います。
ハラリハラリと開いていく花に、さっそく蜂がとまっていました。ひとつひとつの花の開花時期は短く、開花後すぐに花びらが落ちてしまいますが、次々とつぼみがほころび花を咲かせるため、長くお楽しみいただけます。
こちらは、ツツジ山にあるホオノキの仲間です。足元まで枝が伸びているので花を上から観察することができます。
ホオノキは、モクレン科の落葉高木で、北海道から九州までの山地や雑木林に自生しています。漢字では「朴の木」と書きます。下駄の歯にホオノキの材を使用したものは「朴歯の下駄」と言って高級な下駄の代名詞だそうです。大きな葉は、味噌を載せてあぶりホオノキの香りを楽しむ「朴葉味噌」が有名ですね。大きいものは約40センチにもなります。パラソルのような形は魅力的で頼もしい木陰です。
新緑と初夏の花が眩しい新宿御苑をお楽しみください。
2018年4月19日 13:40