うっすらと雲がかかり、日が射したり陰ったりと過ごしやすい陽気になりました。本日5月4日は、「みどりの日」。国民一人ひとりが自然に親しむとともに、その恩恵に感謝し、豊かな心を育む日です。その「みどりの日」にちなみ、新宿御苑は無料開園しました。開園間もなくから、たくさんのお客様が来園され、新緑の新宿御苑を楽しんでいらっしゃいます。
この時期、お問合せの多いユリノキがみごろをむかえています。
園内には約30本のユリノキがございますが、特に人気があるのが、新宿門からフランス式整形庭園へまっすぐのびた見通し線(ビスタライン)の中央に、威風堂々と佇んでいる新宿御苑のシンボル・ツリーの三本ユリノキです。遠くから見ると、大きな一本の木に見えますが、実は三本のユリノキが仲良く成長しています。
三本ユリノキは30m以上に育った巨樹ですが、大きな木いっぱいに花を咲かせています。目の高さの低い枝にも花をつけていますので、間近でご覧いただくことができます。
ユリノキという名前は、花の形をユリの花にたとえたことに由来します。また、チューリップに似た花形から、英名ではチューリップツリーと呼ばれています。萌黄色の花びらにオレンジ色のラインが映えて、可愛らしいですね。
木のそばに立っていると、ボトボトと、まだ盛りの花や、つぼみが落ちてきます。これは蜜をねらったカラスの仕業です。今日は、ヒヨドリも参加しているようでした。美味しい蜜なのでしょうね。ユリノキが咲くのを楽しみにしているのは、私たちだけではないようです。
千駄ヶ谷門の近くでは、シナユリノキもご覧いただけます。ユリノキの花より、少し小ぶりなシナユリノキの花はシックな装いです。
ユリノキもシナユリノキも葉っぱの形が「はんてん」に似ています。ユリノキは別名ハンテンボクとも呼ばれています。花と一緒に、ユニークな形の葉にもご注目ください。
爽やかな初夏の新宿御苑をお楽しみください。
2017年5月 4日 14:05