ひんやり冷たい雨の一日となった昨日とはうってかわって、今日は最高気温が10℃を超え、厳しい冷え込みもいくぶんか和らいだ一日となりました。
暦の上では1月21日から2月3日までが大寒。一年でもっとも寒さの厳しいころとされます。そんな冬本番の冷え込みの最中にも、ぽつぽつと咲きはじめたのがウメの花です。春告草という別名があらわす通り、まもなく訪れる立春(2月4日)に向けて、園内各所でつぼみをほころばせはじめています。
新宿御苑には園内各所に約300本のウメがあります。とくにここ日本庭園のお茶室・楽羽亭の周辺は、約80本ほどの木がまとまって植栽された、園内でもおすすめのウメ鑑賞スポットのひとつ。遠目にも梅林全体がほんのりと花の色に染まっているのが分かるくらいになってきました。
エリア全体の咲き具合としては「1分咲き」といったところ。まだまだつぼみが多いものの、日当たりの良い斜面側の木を中心に、白や紅色の花が咲きはじめています。
(写真:楽羽亭そばの斜面から梅林を眺めて)
(写真:咲きはじめた紅梅)
エコハウス(レストランゆりのき)前もウメがたくさん集まる鑑賞スポットです。新宿門から徒歩3分というアクセスしやすい場所で、丸い植え込みをぐるりと囲むように約70本のウメを植栽しています。今日の咲き具合は「つぼみ」。さきほどの楽羽亭そばと比べると、ややのんびりとしたペースでしょうか。
全体はまだまだつぼみが目立ちますが、なかにはふんわりと花びらを開きはじめている木もありました。ゆっくりゆっくりと花芽が動きはじめた様子は、まるで長い眠りから覚めて、まばたきをするかのよう。まもなく本格的な開花となりそうですね。
大木戸門から入ってすぐのところにある「玉藻池」も、ウメを多く植栽しています。こちらも今日の咲き具合は「つぼみ」で、遠目にもまだまだ冬木立の装いといった印象です。
こちらも全体はつぼみがちですが、最盛期には白梅、紅梅が咲きそろい、大木戸休憩所でピクニックを楽しみながら、華やかなウメのお花見(※)をお楽しみいただけます。
新宿門と大木戸門を結ぶ遊歩道「散策路(※園外にあります)」では白梅1本のみ、ひと足先にみごろをむかえています。旧新宿門から入ってすぐ正面で、ご来園のみなさまをお出迎えしています。新宿御苑前駅方面からお越しの際は、ぜひ散策路にもお立ち寄りください。
年末年始のあたたかさから一転、1月下旬は全国各地で記録的な冷え込みとなりました。気になるのが花や生きものなど自然への影響。お客さまからも「花の開花はいつになるのかな?」と関心を集めているようです。
1月上旬には全国各地で春の花が咲いたというニュースが話題になりましたが、御苑でもカンザクラが開花日の記録を更新するなど、開花が早まったものもありました。ところがウメはというと、ほぼ例年通りの開花ペースのようです。天候等にもよりますが、ウメは順調に咲きすすめば、2月下旬ごろからみごろをむかえそうです。
2016年1月31日 10:00