ここのところずっとお出かけにピッタリの好天に恵まれています。10月最後の日曜日の今日も、さわやかな秋晴れの一日となりました。行楽シーズンの週末とあって、芝生でのんびりとピクニックを楽しむ親子連れの姿が目立ちます。
(写真:イギリス風景式庭園)
(写真:フランス式整形庭園のバラ花壇)
秋ならではの魅力といえば「木の実」もそのひとつですね。秋は実りの季節ともいわれ、さまざまな木の実が園内各所でみごろをむかえています。
今日は木の実のなかから、子どもたちが大好きな「どんぐり」に注目。『どんぐり観察にピッタリ!見つけやすさランキング』をテーマに、園内のドングリから観察しやすいものをピックアップして一部ご紹介したいと思います。
【見つけやすさランキング】堂々の第一位はマテバシイのどんぐり。
薄い茶色で細長い形をしていて、大きいものでは大人の指くらいの太さのものも。どんぐり帽子はうろこのようなゴツゴツタイプです。この帽子のことをむずかしい言葉で殻斗(かくと)といいます。
マテバシイは御苑のどんぐりの木のなかで一番本数が多く、ここイギリス風景式庭園の三角花壇近くや、母と子の森、日本庭園、玉藻池近くなど、園内のいろいろな場所で見つかります。
【見つけやすさランキング】第二位はシラカシのどんぐり。
ツヤのある茶色で、ラグビーボールのような楕円形です。お客さまから「このきれいなどんぐりは何かしら?」とご質問をいただくこともあり、ドングリらしい整った形が特徴です。どんぐり帽子(殻斗)は横にいくつも線が並んだシマシマタイプです。
シラカシも本数の多いドングリのひとつ。さきほどの三角花壇近くのマテバシイのすぐとなりにあるほか、ここイギリス風景式庭園ユリノキ近くの園路沿いや、玉藻池近く、日本庭園などでご覧いただけます。
【見つけやすさランキング】第三位はスダジイのどんぐり。
こげ茶色でしずくのような形をしています。スダジイのどんぐりの一番の特徴が、どんぐり帽子にまるまると包み込まれていること。まるでタケノコのようですが、熟すと皮が三つに裂けて、なかからどんぐりが飛び出す仕組みになっています。
スダジイはとくに日本庭園の外周林に多く植栽しています。
ここ中央休憩所横は日本庭園の正式な入口にあたり、来月11月1日からはじまる菊花壇展(会場:日本庭園)でも、もっとも美しく菊花壇を鑑賞できるルートの入口としてご案内しています。
【見つけやすさランキング】番外編としてご紹介するのが、こちらのウバメガシ。
どんぐりはツヤのある薄茶色で、ぷっくりと大きな楕円形。お茶碗のような形をした、小さなどんぐり帽子がポイントです。
フランス式整形庭園・バラ花壇の前を、千駄ヶ谷門方面へと横切った先の園路沿いに木があります。
ウバメガシの木材は備長炭の原料として知られていますが、じつはドングリができる木でもあります。生垣や街路樹としても植えられますが、剪定でどんぐりがならないということも。
新宿御苑の木は自然樹形での育成管理を行っているので、木それぞれの本来の持ち味を楽しめるのも魅力となっています。
(写真:本日ご紹介した4種類のどんぐり)
新宿門横にあるインフォメーションセンターでは、現在「新宿御苑の秋の実り」をテーマとした特設コーナーにて、園内で見られるドングリや松ぼっくりの実物を解説パネルとともにご紹介しています。館内には「アートギャラリー」と「カフェはなのき」もございます。
新宿御苑にご来園の際は、ぜひインフォメーションセンターにもお立ち寄りください。
■新宿御苑インフォメーションセンター
【開館時間】9:00~16:30
【休 館 日】新宿御苑休園日に準じる
※園外の無料施設です
※新宿御苑では動植物の採取、持ち込みはご遠慮いただいています。みなさまのご理解ご協力をよろしくお願い致します。
2015年10月25日 12:38