庭園を守るお仕事通信5月号【植生班】
いつも新宿御苑にご来園いただきまして、誠にありがとうございます。
新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言の発令に伴い、令和3年4月25日(日)より新宿御苑は臨時閉園しております。
閉園中におきましても新宿御苑の自然や庭園風景を、インターネットを通してご鑑賞いただきたく、引き続き情報発信を行います。
スタッフ一同、みなさまにご来園いただける日まで、庭園や植物の栽培管理をしっかり行ってまいります。
何卒ご理解とご協力のほどどうぞよろしくお願いいたします。
本日は植生班の5月の作業から「ハチトラップの回収」をピックアップしてご紹介します。
4月のお仕事ブログで、ハチトラップを設置した様子をご紹介しましたが設置して1ヵ月が経ちましたので回収した様子をお伝えします。
春から夏の間は、巣作りをはじめた女王バチや攻撃性の強い働きバチが増えていきます。分蜂した女王蜂が巣を作って働きバチを産む前にトラップをしかけて、巣を作らせない作戦です。この時期にトラップを仕掛けることは、巣ができた後に比べると効果は絶大です。ハチトラップは、園内で収集したペットボトルをリサイクルし、職員が手作りしています。甘い香りのする液体を入れ、ハチは強い匂いに誘われてペットボトルに入り、出られなくなる仕掛けです。
設置していたペットボトルには番号がつけてあり、どのエリアに設置したものかがわかるようにしてあります。
ひとつひとつ開けて、捕獲されている女王蜂の数を数え、データとして残していきます。
今回は221匹のスズメバチが捕獲されました。もしスズメバチに出会ってもこちらから刺激を与えない限り、人を刺すことはめったにありません。必要以上に恐れることはありませんが、香水やシャンプーの香りに寄ってくることもあるようです。寄ってきても慌てず騒がず、その場から離れるようにしてください。