お知らせ

庭園を守るお仕事通信5月号【温室班】

庭園を守る取り組み

いつも新宿御苑にご来園いただきまして、誠にありがとうございます。
令和3年4月23日の新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言の発令を受け、新型コロナウイルス感染症の更なる感染拡大防止のため、当園は、令和3年4月25日(日)から同年5月11日(火)までの臨時閉園しております。

再開園時期がわかりましたら改めてお知らせいたします。ご理解いただきますようお願い申し上げます。

本日は庭園管理業務のひとつ「温室」にスポットをあて、温室班の5月の作業から「絶滅危惧植物の鉢上げ」をご紹介します。

本日鉢上げを行ったのは、環境省が準絶滅危惧植物に指定している「チョウジソウ(丁子草)」です。
新宿御苑では現在、温室前の池の周りで花を咲かせています。

チョウジソウは川岸や原野のやや湿った草地に生育している多年草です。都市近郊の湿地帯にも生息していましたが、農地や住宅地等の開発や土地造成などによって数を減らしました。

新宿御苑には、絶滅危惧植物の種を冷凍保存しているシードバンクがあります。保存している種のうち、余裕があるものを使用して、どのような生育条件が適しているのか条件を変えて、発芽試験を行っています。絶滅の危機が迫っている植物をいざという時に増やしていけるように、適した生育条件を調べ記録を残すことが重要となります。

温室のバックヤードにあるクローズドキャビネットでは、温度と湿度を一定に保ち、日照時間8時間という明条件を保って発芽実験を行いました。
チョウジソウは、実験開始から4か月間経っても発芽しませんでしたが、種に傷を入れる事で発芽させることが出来ました。

発芽した種は、鹿沼土や赤玉を混ぜた水はけの良い土に鉢上げしました。今後、元気に育った苗は絶滅のリスクを分散する為に、他の植物園と種苗交換します。

野生の生きものは本来の生息地で保全することが原則ですが、自生地での存続が難しい種を守るためには、植物園などの施設で保護し、育てて増やす「生息域外保全」が重要になります。

新宿御苑は日本植物園協会が定める「植物多様性保全拠点園」のひとつです。また、植物園自然保護国際機構(BGCI)が定める「植物園の保全活動に対する国際アジェンダ」の登録園でもあり、各植物園とも連携して絶滅危惧植物の生息域外保全に取り組んでいます。

また、平成20年10月からは、取り扱いがしやすい保全方法として絶滅危惧植物の種子保存を行っており、日本植物園協会および各植物園などと連携して、全国から種子とその自生地の情報を収集し、御苑内の施設で長期保存に取り組んでいます。
>>詳しくはこちら:環境省 新宿御苑管理事務所ウェブサイト「新宿御苑の絶滅危惧植物の保全の取り組み」

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