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庭園を守るお仕事通信2月号【植生班】

庭園を守る取り組み

いつも新宿御苑にご来園いただきまして、誠にありがとうございます。
新型コロナウイルス感染症の更なる感染拡大防止のため、緊急事態宣言の発令に伴い、令和2年12月26日(土)より臨時閉園しております。
園内の自然情報の発信については、冬の新宿御苑の庭園風景をインターネットを通してご鑑賞いただきたく、引き続き情報発信を行います。

スタッフ一同、みなさまにご来園いただける日まで、庭園や植物の栽培管理をしっかり行ってまいります。何卒ご理解とご協力のほどどうぞよろしくお願いいたします。

本日は、植生班の芝生のお手入れについてご紹介します。

冬の時期には、ミルクティー色に染まる園内の芝生ですが、綺麗な景観を保つために必要な作業のひとつに「サッチ取り」があります。
「サッチ」とは、芝生の刈り草や冬枯れした葉、古い根などが土壌の表装や浅い部分に堆積して層を成したもののことを言います。

芝生の葉はリグニンやセルロースなどの繊維質が非常に多く、他の植物と比べて分解されにくい為、「サッチ」として層を形成しやすいのです。サッチをそのままにしておくと、景観が悪いということはもちろん、土壌の通気性や水はけを悪くするなど様々なトラブルの原因となります。その為、サッチを取り除く作業を植生スタッフが定期的に行っています。

このサッチは層をなす過程で、細かな砂や土と混ざり合い固まります。これを取り除きやすくする為、まず熊手でやわらかくほぐしていきます。

その後、スイーパーと呼ばれる車両型の掃除機で吸い込んでいきますが、一度では取り切れないので行ったり来たり、何度も繰り返します。

キレイで平な芝生によみがえりました。

広々とした美しい芝生は新宿御苑の魅力のひとつ。
またふかふかとした芝生の上をお楽しみいただけるよう、日々お手入れをしています。

(夏の風景式庭園)

私たち国民公園協会は、園内の植物が健やかに生育できるよう、これからも庭園を守る取り組みを進めてまいります。

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