懸崖菊花壇の菊の伏せ込み作業
新宿御苑では、毎年11月1日から15日まで菊花壇展を開催しております。
皇室ゆかりの技術を継承する伝統ある行事で、毎年多くのお客様にお楽しみ頂いています。
菊花壇展に向け、栽培所では菊班のスタッフが菊の栽培管理を行っています。
【懸崖作り花壇】
栽培棟の中で、スタッフが下を向いてもくもくと作業をしています。懸崖作りにする菊の「伏せ込み」という作業です。
懸崖造りは、1本の小菊を大きな株に仕立て、野菊が断崖の岩間から垂れ下がっている姿を表現する技法です。
栽培中に芽を伸びたままにしておくと、上側だけが育ってしまうため、茎を倒すことによって、均等に伸ばし花数を増やします。
茎を倒した後、少し伸びてきた枝を途中でつみ取り、その周りには新芽が出てきます。その新芽が生長したらまた倒し、伏せ込んでいきます。この作業を何度も繰り返し、大きく育てていきます。
菊班の日々の繊細な作業によって、新宿御苑の秋の伝統行事・菊花壇展が開催されています。
今年も豪華絢爛に咲く菊花壇展が楽しみですね。