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プラタナス並木を剪定しています

庭園を守る取り組み


整形式庭園のプラタナス並木は160本ものプラタナスが8列に並び、夏には緑の木陰、秋には黄金色の紅葉と、四季折々に楽しめる人気スポットです。
現在はすっかり葉を落とし冬木立の装いですが、毎年1月から2月にかけては剪定作業を行っています。

プラタナスの樹高は約20メートル。木の生長は早く、一年間で伸びる枝は2メートル以上にもなります。
こういった混み枝を、植生担当の専門職員が剪定し、樹形を整えます。

剪定作業後はご覧の通り。
少しこぶが目立つもののスッキリとした様子です。
青空を背景に幾何学模様のような樹形が映えています。

プラタナスとは、スズカケノキ科スズカケノキ属の植物の総称のことで、スズカケノキ、アメリカスズカケノキ、モミジバスズカケノキの3種類の木が「プラタナス」と呼ばれています。
御苑のプラタナスは、ほとんどがモミジバスズカケノキで、園内各所に約220本あります。
そのうちの約160本をこちらの並木に植栽しています。

さきほどのプラタナス並木と同い年なのが、新宿門から入ってすぐのところのプラタナスです。
幹回りが1メートルほどでスリムな並木の木と違い、こちらは幹回り6メートル60センチを超える巨樹に生長しています。

この違いの秘密は「木が育った環境」にあります。
巨樹のプラタナスは自然のままのびのびと育ったものですが、並木のプラタナスは毎年冬に伸びた枝を剪定します。
同じ種類の木でも生き方の違いで、見た目がこれほど違ってくるのですね。

明治時代に海を越えて、日本ではじめて新宿御苑にやってきたモミジバスズカケノキですが、その後は御苑の木を母樹として全国へ広まった歴史があります。
巨樹を見上げると、たくさんの丸い木の実がなっていました。
この実ひとつひとつが、かつてはたくさんの兄弟たちとともに、新しい命を届けるため、日本各地へと旅立っていったのですね。
ぜひ木に秘められた歴史のエピソードにもご注目ください。

新宿御苑では、皇室庭園として観桜会や観菊会などの会場に使用された歴史と品格のある庭園の歴史・文化遺産、植物遺産の継承に取り組んでいます。
作業中はご不便等おかけしますが、ご理解とご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

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