お点前見学イベントを開催しました
連日、朝晩の気温が5℃を下回り、きりりとした空気の中に白い息が もくもくと上ります。空気はひんやりと冷たいものの、お昼過ぎには 太陽の光がぽかぽかと暖かい本日、日本庭園にある茶室「楽羽亭」に おいて、お点前の見学イベントを行いました。
通常、楽羽亭では立礼席での呈茶を行っていますが、この見学イベン トでは、特別にお点前をご覧いただけます。
沈香の香りが立ち込める室内は静寂に包まれ、凛とした雰囲気に自然 と姿勢が正されます。
本日の茶花は日本水仙です。すっとした姿に気分が引き締まります。
和菓子は「千歳(せんざい)」です。新年にめでたい松に雪が降りか かっている様子を表現しています。
お点前がはじまると、お客様は真剣なまなざしで、亭主の一挙手一投 足をご覧になっていました。
お茶を召し上がったあとは「たいへん素敵な時間でした。」とお客様 の笑顔がこぼれ、ほっこりとした気分で日本庭園散策に出かけられました。
楽羽亭は、楽しそうに鳥たちが羽ばたいてゆく姿をイメージしたのが名前の由来となっています。新宿御苑が皇室庭園であった明治39年(1906)ごろに建設され、当時鴨場があった日本庭園において、楽羽亭は皇室の休憩所として利用されていました。昭和20年(1945)の空襲で焼失しましたが、昭和62年(1987)に復元されました。
木の香り漂う純日本的な建物と洗礼された庭先は格調高く、落ち着いた雰囲気の中で茶事や句会なども良いものです。
小間(4畳台目)、広間(10畳)、立礼席(30席)の3つの部屋があり、貸出しも行っております。
>>楽羽亭の貸し出しについて
楽羽亭周辺では、冬木立の梅の枝を見るとつぼみが少しずつふくらみはじめ、開花準備を進めています。春を待ちわびているような楽羽亭で、憩いの一服をお楽しみください。