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大温室のバックヤードツアーを開催しました

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 昨日11月27日より始まった「第30回 新宿御苑洋らん展」にあわせて、本日28日は大温室のバックヤードツアーを開催しました。

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 通常は非公開のバックヤード(栽培所)を特別公開し、担当職員がガイド役を務め、新宿御苑の温室の歴史や魅力、貴重な洋ランや絶滅危惧植物等の栽培の取り組みについてご紹介しました。

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 まずは大温室の入口前に集合しました。

 現在の新宿御苑の大温室は、平成24年(2012)に環境配慮型施設としてリニューアルオープンして6年がたちました。館内の植物もすくすくと生長し、洋らん展や絶滅危惧植物展などの催しを定期的に開催しています。

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 新宿御苑における温室の歴史は古く、内務省所管の農業試験場であった明治8年(1875)に温室が建てられ、植物の栽培がはじまりました。明治12年(1879)には宮内庁所管となり、温室内で栽培したメロンやイチゴなどの果物や西洋野菜を宮中晩餐会で供し、洋ラン等の温室植物で宮廷を装飾するなど、国内外の賓客をもてなした歴史があります。

(写真:国産イチゴ第一号の福羽苺は明治時代の御苑で誕生しました)

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 現在、新宿御苑の大温室では約2,700種の植物を保有しており、そのうち約600種がランの仲間です。植物は定期的に展示を行っておりますが、バックヤードではこうした植物の栽培や管理を日常的に行っています。

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(写真:温室をあたためるボイラー用の煙突)

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 バックヤードの栽培室はAからKまでの複数の棟に分かれており、それぞれ日照や湿度、気温といった環境条件が違っています。

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 夏が好きな人がいれば冬が好きな人もいるように、植物にも寒暖や乾湿など好きな環境に個性があります。植物が元気に生育できるよう、植物ごとに適した環境を調べて整えることが大切です。

 また新宿御苑は、日本植物園協会の植物多様性保全拠点園と、植物園自然保護国際機構(BGCI)が定める「植物園の保全活動に対する国際アジェンダ」の登録園になっており、絶滅危惧植物の生息域外保全に取り組んでいます。 

 生きもののなかでも、植物は酸素の供給、食べものや住みかの提供など、ほかの生きものにとっても欠かせない大切な役割を持っています。

 しかし現在、開発や採取といった人間活動の影響などにより、日本の野生植物およそ7千種のうち4分の1以上もの植物が絶滅の危機にさらされていると考えられています。

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 絶滅のおそれのある植物のなかには、環境の変化や開発等により、生息地そのものが危うい状況に置かれているものも少なくありません。

 野生の生きものは本来の生息地で保全することが原則ですが、生息地での存続が困難な状況に追い込まれた種を守るためには、植物園などの施設で保護し、育てて増やす「生息域外保全」も重要になります。

(写真:キバナコウリンカは今年の夏にタネをまきました)

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 新宿御苑ではランをはじめ、ハナシノブ、沖縄や小笠原の植物を中心に、レッドリストの絶滅危惧Ⅰ類・Ⅱ類指定の約140種、ワシントン条約(CITES)対象種700種以上の絶滅危惧植物の保護栽培を行っています。

(写真:タネが付いたフジバカマ)

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 平成20年10月からは絶滅危惧植物の種子保存を行っています。

 種子は植物そのものに比べて小さいため、取り扱いがしやすく、場所を取らずに保管することができます。万が一、野生の植物が失われても、種子から栽培して増やしたり、自然に戻したりと、研究・保護活動への活用が期待されています。

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 新宿御苑では日本植物園協会や各植物園と連携して、全国から種子とその自生地の情報を収集し、御苑内の施設で長期保存を行っています。近年はDNA解析技術の普及で、同種の植物でも地域による特性が分かるようになり、ますます保全の取り組みが進んでいます。

(写真:種子保存庫)

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 日本には200を超える植物園やそれに相当する施設がありますが、植物園の役割は美しい花や珍しい樹木を紹介するだけではありません。

近年は絶滅危惧植物を紹介し、より多くの人々に関心と理解を深めてもらうため、保護栽培や調査など、植物を絶滅から守る取り組みにの活動にも力を入れています。野生絶滅した植物を大切に栽培し保護していくことも、植物園の大切な役割のひとつとなっています。

(写真:オオチチッパベンケイ)

 12月2日まで「第30回 宿御苑洋らん展」を開催しております。

 新宿御苑で温室のさまざまな魅力にふれてみてはいかがでしょうか。

■第30回新宿御苑洋らん展■

【日時】2018年11月27日(火)~12月2日(日)

    9:30~15:30 (閉館は16:00)

    ただし、12月2日(日)は15:00まで(15:30閉館)

【会場】新宿御苑内 大温室

【料金】新宿御苑への入園料が必要です。(一般200円、小・中学生50円)

【内容】洋らんの愛好家から募集した洋らん約200鉢の他、新宿御苑で栽培されている洋らんを展示します。また、会場には洋らん栽培に関する相談コーナーを設け、一般の方のご相談をお受けします。

 詳しくは≫≫≫こちら

■新宿御苑で作出された洋らんと戦前使われていた鉢展■

 今年は明治150年特別企画として、温室内の管理区域を特別公開し『新宿御苑で作出された洋らんと戦前使われていた鉢展』を同時開催いたします。

【日時】2018年11月27日(火)~12月9日(日)

    9:30~15:30 (閉館は16:00)

    ただし、12月2日(日)は15:00まで(15:30閉館)

【会場】新宿御苑内 大温室 特別室

【料金】新宿御苑への入園料が必要です。(一般200円、小・中学生50円)

【内容】新宿御苑で栽培している洋らんとともに、戦前に使われていた鉢の数々を展示します。

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■明治150年企画『温室の歴史からふりかえる明治のおもてなし展■

【日時】2018年11月20日(火)~2019年2月頃

    9:00~16:00(閉門は16:30)

【会場】レストランゆりのき(エコハウス)展示室

【料金】新宿御苑への入園料が必要です。(一般200円、小・中学生50円)

【内容】日本における園芸発祥の地である新宿御苑の温室の歴史と、国内の園芸文化の発展に貢献した人々の功績をご紹介します。

 詳しくは≫≫≫こちら

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>>環境省 新宿御苑管理事務所ウェブサイト

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