霜に結氷、氷の花♪冬の風物詩を探しに行こう
今朝は放射冷却が強まった影響で、関東中心に今シーズン一番の冷え込みとなりました。東京都心でも午前5時30分に気温がマイナス1.4℃まで下がり、今季の最低気温を記録したそうです。
昨日5日は寒の入り(小寒)。寒さはこれから本番をむかえ、池や川の氷も厚みをます頃とされています。
新宿御苑でも、霜や結氷、土を持ち上げる霜柱のほか、母と子の森では氷の花でおなじみシモバシラが見られました。まるで真っ白な繭玉のようにも見えますが、ふれるとひんやり冷たい氷の結晶です。
(写真↑:日本庭園、写真↓:シモバシラ)
(写真:落ち葉についた霜)
こちらは母と子の森です。園内には大小さまざまな池がありますが、ここ母と子の森は池が小さく、木々で日光が遮られやすいため、氷が張りやすい池のひとつです。
今日は池の全面が凍り付くほどには至りませんでしたが、池のところどころにうっすらと氷が張りました。落ち葉は池に沈む途中で氷に閉じ込められてしまったのでしょう。まるで時間が止まった世界にいるような何とも不思議な光景です。
池にかかる橋のそばには氷の花で知られるシモバシラ(霜柱)を植栽しています。
土の中の水分が柱のように凍ったもののことを霜柱といいますが、こちらは植物のシモバシラです。気温が下がると、枯れた茎のまわりに氷の結晶を作ります。
地上の茎の部分はすっかり枯れていますが、根っこは生きていて、絶えず地面から水分を吸い上げています。気温が氷点下になることで茎の中の水分が凍り、氷の柱を作ります。
今日は日本庭園の池でも結氷が楽しめました。旧御凉亭の付近は日光が当たりやすく、氷はすぐに溶けてしまいがち。池に張った氷を観察するなら、午前中の時間帯がおすすめです。
お客さまから「このフィルターで池を見るときれいですよ」と声をかけていただきました。フィルター越しに見えたのは、氷が虹のように輝いて見える「彩氷」です。こちらの現象は、溶けかけた薄氷の方がよりきれいに見えるそうで、池全体が虹色の花畑になるタイミングを待っていらっしゃいました。
みなさまそれぞれに工夫しながら、作品作りを楽しんでいらっしゃるのですね。
(こちらの写真はお客さまのご好意で、特殊なフィルターを通して撮影させていただきました。ありがとうございました)
「ピーヨ♪」という声にひかれて見上げた木には、ヒヨドリが止まっていました。
冬は落葉樹が葉っぱを落とすので、木に止まる野鳥を見つけやすい季節です。夏は葉っぱに隠れがちな野鳥も、冬木立のなかでは見つけやすくなります。これも冬の出会いのひとつといえますね。
気象庁によると1月前半は厳しい冷え込みが続く見通しとのこと。氷がとけるまでのあいだ、冬の魅力たっぷりの新宿御苑を楽しめそうですね。