あれはなんだ!?緑色のたまご出現!
ここ最近お客さまからよくいただくご質問で「ヒマラヤスギの木についてる緑の卵みたいなものは何ですか?」というものがあります。
木によって多い少ないの違いはありますが、この時期ヒマラヤスギ(別名ヒマラヤシーダー)の木を見上げると、枝にちょこんと乗っかった緑の卵が見つかります。
(写真:中央休憩所近くのヒマラヤスギ)
この謎の卵の正体は、ヒマラヤスギの松ぼっくり。ひとつが大人の手のひらくらいの大きさで、秋に花が咲いたあと実ができます。いまは宝石の翡翠を思わせる緑色ですが、これから2年をかけて茶色く熟します。
(写真:旧洋館御休所前のヒマラヤスギ)
こちらの写真のなかには2年前に花が咲いて熟した緑色の実と、果実が熟して外れた残りの花芯(茶色のロウソクのようなもの)が写っています。
そして今年、花が咲いたばかりの、小さな小さな実も写っています。どれか分かりますか?(★正解は一番下へ)
(写真:ヒマラヤスギの翼果)
スギと名前にはありますが、ヒマラヤスギはマツの仲間です。ヒマラヤからアフガニスタン原産で、日本では明治12年(1879)頃、横浜在住のイギリス人ブルークが、インドのカルカッタから種子を取り寄せて栽培したのがはじまりだったそうです。
新宿御苑にもその頃のヒマラヤスギの実生苗100本が植えられたといわれています。
園内には明治時代に植えられたと思われる木を含めて、約380本のヒマラヤスギが現在も生育しています。
中央休憩所近くでは2本の木が仲良く隣り合わせに枝を広げています。その姿はまるで大きな傘のよう。「テントの木」とニックネームを付けて親しむお子さまもいらっしゃるようです。
園内散策の際は、ぜひヒマラヤスギの木に注目してみてくださいね。
まもなく6月も終わり、もう数日で7月をむかえます。6月は梅雨の季節と同時に衣替えのシーズンでもありますね。
園内の草木や芝生も衣替えとばかりに、日を追うごとに夏の緑色の装いへと姿を変えつつあります。緑したたる季節をどうぞお楽しみください。
(写真:中の池)
(正解★赤い丸の中にご注目!小さな松ぼっくりのあかちゃんが写っています!)