桜シーズンもフィナーレ♪晩春の八重桜がみごろです
園内各所で関山(カンザン)や普賢象(フゲンゾウ)、福禄寿(フクロクジュ)など晩春の八重桜が咲きそろい、新宿御苑の桜シーズンもいよいよクライマックスをむかえました。
(写真:レストハウス近くのフゲンゾウ(右)とカンザン(左奥))
今日は朝から気温がぐんぐんと上がり、最高気温28℃の夏日となりました。
さんさんと降り注ぐ日差しの下ではうっすらと汗ばむほどの陽気とあって、半袖の装いで散策を楽しむお客さまもいらっしゃいました。
(写真:千駄ヶ谷門近くのツツジ山)
みごろの八重桜をバックにニッコリ、ハイポース♪
御苑のあちらこちらに桜とおそろいの満開の笑顔があふれています。
(写真:イギリス風景式庭園のカンザン)
(写真:フランス式整形庭園近くのフクロクジュ)
「こっちの八重桜は色が濃いわよ」「八重桜ってまとまって咲くのねぇ」「こんなデザインの簪が欲しいわね」
散策なさるお客さま同士の会話にも花が咲きますが、話題の中心はなんといっても八重桜。
(写真:フクロクジュ)
農紅色のカンザンや小豆色のフゲンゾウ、薄紅色のフクロクジュなど、特色あふれる八重桜を愛でながらゆったりとしたひとときを過ごしていらっしゃいました。
(写真:カンザン)
新宿御苑には約65種1100本の桜があり、そのうち八重桜は約20種500本。
もっとも本数の多いイチヨウ(約140本)をトップに、カンザン(約100本)、フゲンゾウ(約40本)と続きます。
(写真:フゲンゾウ)
園内各所で楽しめる八重桜ですが、とくにおすすめなのが中央休憩所~下の池一帯のエリアや桜園地です。
どちらも開花の遅い品種の八重桜がまとまって植栽されているので、いろいろな八重桜を楽しむのにぴったりです。
(写真:レストハウス近く)
(写真:ツツジ山から中の池をのぞむ)
(写真:レストハウス近く)
(写真:桜園地)
(写真:桜園地のカンザン)
こちらは普賢象(フゲンゾウ)です。
名前の響きが印象に残りやすいのか、しばしば「名前の由来はなんですか?」と質問をいただきます。
普賢というの名前は、花の中央にある2本のめしべと花びらを、普賢菩薩の乗る白い象の牙(鼻という説もあります)と体にたとえたことにちなみます。
御苑の八重桜は枝の位置が低く、花を間近で見やすいので、ぜひじっくりと観察してみてくださいね。
明治時代に新宿御苑の発展に尽力した農学博士・福羽逸人の著書『回顧録』では、御苑の桜の代表品種である一葉(イチヨウ)とともに、このフゲンゾウを「観桜会で賞玩すべき品種」としています。
連日のあたたかさと好天に恵まれ、今年の八重桜は開花から満開まであっという間に咲きすすんでゆきました。
今週はお天気が大きく崩れることはないとの予報ですので、今週いっぱいくらいまで、みごろの八重桜をご覧いただけそうです。
(写真:下の池近くのカンザン)
ひと雨ごとに新緑の芽吹きがすすむ園内。
晩春の八重桜からのバトンをつなぐように、人気のハンカチノキやツツジ、ハナミズキなど春の花が咲きすすんできました。もう数日のうちに八重桜との共演も楽しめそうです。
新宿御苑の桜シーズンのフィナーレを飾る八重桜たちに会いに来てみませんか。
(写真:中の池)