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翡翠色の輝き!ヒスイカズラがみごろです

新宿御苑の見どころ

 2月7日2月21日の記事でもご紹介した大温室のヒスイカズラ(翡翠葛)。順調に花が咲きすすみ、みごろをむかえています。

 フィリピン諸島の熱帯雨林にのみ自生するつる植物で、名前の通り、まさに宝石の翡翠を思わせる色彩と花形が特徴です。

 英名でも翡翠色のつる植物を意味する「Jade Vine」と呼ばれています。

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 平成24年11月にリニューアルオープンした新宿御苑の大温室昨年2月に新温室の開館以来はじめてヒスイカズラの開花を記録し、今年で2回目の開花となります。

 昨年よりもさらに花数が増え、房状の花がまるでモビールのようにいくつも棚から垂れ下がっています。日の光によって微妙に色味も変化します。

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 散策なさるお客さまからも「不思議な色の花があるのね」「はじめて見ました!」としばしば驚きの声を寄せていただきます。

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 世界各地には大小もさまざまに、ユニークな色や形の花が数多くありますが、このヒスイカズラのような美しい翡翠色を持つ花はほとんどありません。

 どうしてこんな不思議な色になったのでしょうか?

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 花の色は、虫や鳥、コウモリなど花粉を運ぶ動物を花へ誘うため、植物が進化させたものといわれています。ヒスイカズラの花粉はコウモリが運ぶと考えられていることから、この翡翠色はコウモリが好む色にあわせた花色といえますね。

 生物のお互いに喰う喰われる、持ちつ持たれつといったつながりのことを生物多様性といいますが、このつながりは生物が長い長い年月をかけてはぐくんできたものです。

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 新宿御苑の大温室では、毎年6月に開催している「絶滅危惧植物展」をはじめ、生物多様性を守るため、社団法人日本植物園協会の植物多様性保全拠点園として、また、植物園自然保護国際機構(BGCI)が定める「植物園の保全活動に対する国際アジェンダ」の登録園として、絶滅危惧種の保全に向けたさまざまな取り組みを行っています。

 >>詳しくはこちら:環境省 新宿御苑管理事務所ウェブサイト「新宿御苑の絶滅危惧植物の保全の取り組み」

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 個性ゆたかな花々を愛でながら、地球の生きものたちの命のつながりにふれてみてはいかがでしょうか。

【大温室の入館時間】9:30~15:30(閉館16:00)

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