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「江戸東京野菜のエキスパートが語る”夏野菜”講座」を開催しました

イベント・セミナー

 本日8月27日(土)、NPO江戸東京野菜コンシェルジュ協会と国民公園協会新宿御苑の主催により、「江戸東京野菜のエキスパートが語る“夏野菜”講座」を開催しました。

 江戸東京野菜の内藤とうがらし、内藤カボチャ誕生の地である新宿御苑を会場に、江戸東京野菜をめぐるさまざまな動きをお伝えする講座です。

(前回〔7月16日開催〕の様子はこちら)

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 江戸東京野菜とは名前のとおり、江戸(東京)の地で生まれ、江戸から昭和の各時代に人々の食生活を支え、食文化をはぐくんだ野菜のこと。

 野菜には「練馬大根」「雑司ヶ谷ナス」「谷中ショウガ」というように地名が付いており、それぞれの地域に根差した物語があるのが特徴です。

 江戸東京野菜は平成28年8月現在で42品目が登録されています

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 今回は江戸東京野菜の生産に携わっておられる、富澤ファーム・三鷹江戸東京野菜研究会の富澤剛さんを講師におむかえしました。

 富澤さんは内藤とうがらしや内藤かぼちゃ、寺島なす、のらぼう菜などを生産するかたわら、保育園や大学・短大などの農業実習にも関わっていらっしゃいます。

 生産者の立場から、江戸東京野菜を育てる技術的な話とともに、「東京の農業を元気にしたい」「野菜を生産する東京の農地を残したい」という思いをテーマに講演が行われました。

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 富澤さんは、江戸東京野菜が復活を果たしてすぐの頃より、栽培の研究・普及活動にも取り組み、現在は新宿ゆかりの内藤とうがらしや内藤かぼちゃのほか、寺島なす、のらぼう菜大蔵大根、下山千歳はくさいの6種類の江戸東京野菜の生産を行っています。

 今回は富澤さんが手掛ける江戸東京野菜のなかから、夏野菜の「寺島なす」と、端境期対策としても高い効果をあげた「のらぼう菜」の栽培について紹介いただきました。

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 寺島なすは、もともとは現在の墨田区の向島(寺島村)で栽培されていました。大きさは鶏の卵ほどとやや小ぶりですが、皮が固めで肉質がしっかりしているのが特徴です。加熱すると甘くて美味しく、天ぷらや煮物、炒め物によくあいます。

 ナスは三鷹市の特産品のひとつであったことから、以前より三鷹市独自の栽培技術のノウハウが確立されていました。この技術を寺島ナスの栽培にも応用しています。

 栽培のポイントは、2本仕立て側枝1果どりという栽培方法と、バンカープランツの活用です。

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 2本仕立て側枝1果どりとは、名前のとおり、丈夫な2本の茎で育て、側枝を1芽のみ残して切り戻す手法です。株全体がすっきりした状態で育てられるため、日当たりや風通しが良くなり、収穫もしやすくなります。

 なる野菜の数を減らすことになるため、全体の収穫量は減少しますが、品質の良いものが増加することから、収益のアップにもつながったそうです。

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 バンカープランツは、病虫害から農作物を守るために植える植物のことです。

 農作物を育てていると、農作物を食害する虫が悩みのタネとなりますね。バンカープランツはこうした害虫を食べる天敵を集める効果があります。

 農作物の害虫を天敵に食べてもらうことで、害虫を退治するために使用する農薬も減らすことが出来るため、安心安全な農作物を育てられるという仕組みになっています。

 こうした栽培手法の活用で、減農薬や品質の向上をはじめ、防風や緑肥、省力化、コストカットといったさまざまなメリットがあることが分かりました。

 今後は寺島ナスならではの特徴にあわせて、さらなる手法の研究や改良を進めるとともに、出荷先としても安定的な需要が望まれるとの話がありました。

 続いて、のらぼう菜についてご紹介しました。

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 のらぼう菜はアブラナ科の野菜で、葉っぱも茎も食べられます。

 もとともはジャワ島が原産地だったといわれていますが、江戸時代にオランダから長崎に伝わり、行燈に使う菜種油用として栽培されていたそうです。

 現在は東京都の西多摩地方や埼玉県飯能市で多く栽培されています。

 武蔵五日市には、江戸時代の大飢饉の際に、のらぼう菜を食べつないで、餓死者を一人も出すことなく乗り切ったという史実もあり、現在も人々の命を救った霊験あらたかな野菜として語り継がれているそうです。

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 のらぼう菜は、冬と春の端境期(野菜を収穫できなくなる2~3月頃)に収穫できる野菜として期待されていますが、三鷹市では栽培技術がまだ確立されていません。

 そこで、あきる野市の、のらぼう菜名人との出会いをきっかけに、本場の栽培技術を学ぶとともに、技術の確立を目指したそうです。

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 まず、のらぼう菜名人の栽培方法を学び、つづいて三鷹市での栽培試験を行いました。あきる野市と三鷹市では気象条件など、農作物の栽培環境が異なるため、研究を通じて、三鷹の気候にあった作型を探りました。

 試験の成果は大変よく、規格や技術の確立とともに、収益性も高く、端境期対策としても非常に有効という結果になりました。

 今後は、摘芯時期の見極めや、気候の変化による影響、収穫期間の分散のほか、のらぼう菜の普及活動にもさらに力を入れていきたいと話しました。

 富澤さんが東京での野菜づくりにこだわるのは、東京という地域での農業の価値の向上にあります

 かつて江戸東京野菜が姿を消していった理由のひとつが、東京の都市化にともなう農地の減少によるものでした。現代においても農地の相続などの理由から、東京の農地は年々減少しています。

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 野菜の生産はもちろんのこと、こども食堂の支援や、近隣の大学との連携により、構内でゴミとなっていた馬糞や落ち葉を堆肥に再利用するなど、農業で社会問題の解決にも取り組んでいます。

 また、東京での地産地消、新鮮で安全安心な農作物の生産をすすめていくなかでは、学校や体験農園での食育や子育て支援、学校給食では子供たちの食べ残しが減ったといった声も聞かれ、東京における農業の新しい価値の創造にもつながっています。

 野菜をはじめとする多くの農作物は、作って終わりではなく、食べてくれる人がいるこらこそ、その命が未来に続いてゆきます。

 最後に、江戸東京野菜をはじめとする、東京ならではの農作物の可能性を、みなさんとともに広めてゆきたいです、としめくくられました。

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 次に、NPO江戸東京野菜コンシェルジュ協会理事で野菜ソムリエの上原恭子氏より「食材としての江戸東京野菜」をテーマに、レシピの紹介と試食会が行われました。

 今回ご紹介するのは「寺島なす」と「八王子ショウガ」です。

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 まずは素材のまま野菜そのものの味を試食した後に、江戸東京野菜を使った特製メニューが登場しました。

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 今回は、八王子ショウガの甘酢漬トマトサラダ、寺島なすのたたき風、寺島なすのから揚げマリネ、八王子ショウガ鶏そぼろご飯の4品を試食しました。

 さっぱりとした夏らしいレシピに、参加者の方も江戸東京野菜ならではの味わいを楽しんでいらっしゃいました。

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 続いて、レストランゆりのきの伊藤シェフが、鳴子ウリを使ったシャーベットと、ナスをデザインしたかまぼこをご紹介しました。

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 鳴子ウリを使ったシャーベットは、夏の江戸東京野菜講座イベントのスペシャルメニューです。

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 新宿御苑では普段より、レストランゆりのき、カフェはなのきにて、江戸東京野菜や東京産の食材を使用した地産地消メニューをご紹介しております。

 ご来園の際には、ぜひお立ち寄りください。

 くわしくはこちら>>レストランゆりのき、カフェはなのき

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