シンボルツリー「ユリノキ」がみごろです!
昨日のじっとりと汗をかくような夏日から一転、今朝は空が厚い雲に覆われ、薄手の上着が欲しい少し涼しいくらいの気温。元気よくお散歩するのにちょうど良い気候です。新緑が美しいこの季節、日に日に園内は濃い緑へと変わっていきます。巨樹を見上げると青々と新しい葉を纏って木々たちが誇らし気に見えます。園内各所では、ユリノキの花がみごろをむかえています。
こちらは温室前の巨樹群です。ユリノキは遠くから見ると花が咲いているようには見えないのですが…
見上げてみると、オレンジ色のラインでおしゃれをしたユリノキの花がたくさん咲いています。淡い緑色と黄色のグラデーションも葉の濃い緑色の中で映えて素敵です。
ユリノキの花はユリというよりは、チューリップに似ていますね。北米が原産で英名はチューリップツリーです。明治初期に渡来した時に日本ではチューリップも珍しかったようです。
こちらはイギリス風景式庭園の中央に威風堂々と佇む、新宿御苑のシンボルツリーでもある三本ユリノキです。今年は、目線の高さにも花を咲かせています。
木の下にしばらくいると、ぼとッぼとッと花が降ってきます。じつはこちらは自然に落花したものではなく、都会のカラスが花の蜜を狙って、つつき落としてしまったものです。
花が丸ごと落とされるのは残念ですが、おかげで手に取って近くで観察することが出来ました。色鮮やかな花は、花びらもべとべとしています。ユリノキは蜜源植物で、良質の蜂蜜が得られます。カラス達の間でもユリノキの蜜は大人気のようです。
そして千駄ヶ谷券売所近くでは、シックな装いの花を咲かせるシナユリノキが開花しました。原産地の中国で、標高1000メートル以上の高地に自生します。土地開発や木材利用のための伐採により数を減らし、準絶滅危惧種に指定されています。ユリノキと花の色や葉の形など比較してみてください。
四季折々、様々な美しさで圧倒する巨樹。ユリノキの可憐な花をご覧ください。
※園内の動植物のお持ち帰りはご遠慮頂いております。ご理解、ご協力よろしくお願いします。