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「外国にいるみたい!」ロマンティックなプラタナス並木

新宿御苑の見どころ

 フランス式整形庭園でプラタナス並木が黄色く色づきました。ヨーロッパの並木道を思わせる景色が広がり、まるで外国を散歩しているようなひとときが楽しめます。お客さまからもたくさんお問合わせをいただく人気スポットのひとつです。

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 左右対称に整形されたフランス式整形庭園は、中央にバラ花壇、左右に約200メートルのプラタナスを、2組4列の並木にデザインしています。

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 お客さまのなかには、黄葉する木ということで「イチョウ並木」だと思っている方もいらっしゃるようですが、落ち葉を手に取っていただくと、イチョウの葉っぱとは違った形をしていることに気が付きます。

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 こちらは「プラタナス」という木です。

 プラタナスとは、スズカケノキ科スズカケノキ属の植物の総称のことで、スズカケノキ、アメリカスズカケノキ、モミジバスズカケノキの3種類の木が「プラタナス」と呼ばれています。

 御苑のプラタナスは、ほとんどがモミジバスズカケノキで、園内各所に約220本あります。そのうちの約160本をこちらの並木に植栽しています。

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 先日ご紹介したユリノキラクウショウとともに、新宿御苑が農事試験場だった明治時代に海外から種子を導入し、園内に植えたものといわれており、樹齢は100年以上と考えられています。

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 さきほどのプラタナス並木と同い年なのが、新宿門から入ってすぐのところのモミジバスズカケノキです。幹回りが1メートルほどとスリムな並木の木とちがって、こちらは幹回り6メートル60センチを超える巨樹に生長しています。この違いの秘密は何だと思いますか?

 その秘密は「木が育った環境」にあります。巨樹のプラタナスは自然のまま伸び伸びと育ったものですが、並木のプラタナスは毎年冬に伸びた枝を剪定して樹形を整えます。同じ種類の木でも生き方の違いひとつで、見た目にもこれほどの違いがあるのですね。

 明治時代に海を越えて、日本ではじめて新宿御苑にやってきたモミジバスズカケノキですが、その後は御苑の木を母樹として全国へ広まってゆきました。

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 巨樹を見上げると、色づく葉とともに、たくさんの丸い木の実がなっていることに気が付きました。この実ひとつひとつが、かつてはたくさんの兄弟たちとともに、新しい命を届けるため、日本各地へと旅立っていったのですね。

 秋の美しい紅葉風景とともに、木に込められたエピソードにもぜひご注目ください。

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