サンシュユの実が色づきはじめました。
御苑は今日も雨の庭。ぽつぽつ、ぽつぽつと雨粒で水面に出来る波紋が次から次へと出来ては消えます。緑と土の香りに包まれ、ひんやりとした空気の苑内では、朝からたくさんのお客さまが散策を楽しまれています。
千駄ヶ谷門に近い中の池に掛かる橋のたもとでは、サンシュユの実が色づきはじめました。ぷっくりとした実がオレンジ色、そして赤へと染まっています。
ツヤツヤに赤く艶めいた実はとても美味しそうに見えますが、実は渋みが強く、そのままでは食べることはできません。
漢方では真っ赤に完熟した果実から種子を除き、乾燥させたものが生薬として用いられます。煎じて服用することで、滋養強壮、腰痛、めまい、耳鳴りなどに対して効果があると言われています。
中の池の周りには何本もサンシュユが植栽されていますが、レストハウスの正面では、まだ実が青々としていて、こちらは清々しい姿です。
こちらはもみじ山のサンシュユ。こちらは、一段と硬くしまっています。硬く青い実から赤い実まで色付いていく様子をお楽しみください。青々とした実は熟すまで時間がかかりますので、10月いっぱいまで長くお楽しみいただけそうです。
(新宿御苑では動植物の採取、持ち込みはご遠慮いただいています。ご了承ください。)