新宿御苑の希少な絶滅危惧植物と日本固有植物

 新宿御苑には、約1万3千本の樹木をはじめ、約500種のさまざまな樹木や草花が生育しています。
 世界的に絶滅が危惧されている植物や日本国内で絶滅が危惧されている植物、また日本固有の植物をご紹介します。
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 世界の絶滅危惧植物

 1948年に設立された、世界最大の自然保護機関であるIUCN(国際自然保護連合)では、絶滅のおそれのある生物種の中から、自然保護の優先順位を決定することを目的として、1966年に「レッドリスト」を発表し、以後、調査のもと、更新を行っています。
 2010年に発表された「2010 絶滅危惧種に関するIUCNレッドリスト」においては、絶滅のおそれのある種(Threatened)は18,351種で、前年版よりも1,060種が増加しました。
 地球上における野生生物種の絶滅は、かつてない速さで急速に進んでおり、これらの種を保護すること、ひいては地球上の生物多様性の保全は急務となっています。

コウヤマキ

シナユリノキ

センペルセコイア

タイワンスギ

メタセコイア

ブラジルマツ

レバノンスギ

【IUCNレッドリストカテゴリー】

絶滅(EX)

すでに絶滅したと考えられる種

野生絶滅(EW)

飼育・栽培下であるいは過去の分布域外に、個体(個体群)が帰化して生息している状態のみ生存している種

絶滅危惧IA類(CR)

ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの

絶滅危惧IB類(EN)

IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの

絶滅危惧Ⅱ類(VU)

絶滅の危険が増大している種。現在の状態をもたらした圧迫要因が引き続いて作用する場合、近い将来「絶滅危惧I類」のランクに移行することが確実と考えられるもの

準絶滅危惧(NT)

存続基盤が脆弱な種。現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」として上位ランクに移行する要素を有するもの

軽度懸念(LC)

基準に照らし、上記のいずれにも該当しない種。分布が広いものや、個体数の多い種がこのカテゴリーに含まれる。

情報不足(DD)

評価するだけの情報が不足している種


 日本の絶滅危惧植物

 環境省では、1986年度から実施した「緊急に保護を要する動植物の種の選定調査」の結果を1991年に『レッドデータブック』として発表しました。以後2006年までに、爬虫類・両生類、植物、哺乳類、鳥類、魚類、昆虫類の調査を実施し、『レッドデータブック』を発行し、以後、調査のもと、更新を行っています。
 2006年~2007年に発表された『新レッドデータブック』においては、絶滅のおそれのある種は3,155種で、前回版よりも461種が増加しました。
 環境省では、絶滅の危機にある野生生物の現状を的確に把握するとともに、特に保護の優先度が高い種については、更に生息状況等に関する詳細な調査の実施等により情報収集を行い、その結果及び生息・生育地域の自然的・社会的状況に応じて「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」に基づく国内希少野生動植物種に指定する等、必要な保護措置を検討しています。

ゲンカイツツジ

サンショウバラ

シデコブシ

シマサルスベリ

シラン

シロヤマブキ

タイワンホトトギス

トサミズキ

ハナノキ

【環境省レッドデータブックカテゴリー】

絶滅(EX)

我が国ではすでに絶滅したと考えられる種

野生絶滅(EW)

飼育・栽培下でのみ存続している種

絶滅危惧IA類(CR)

ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種

絶滅危惧IB類(EN)

IA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種

絶滅危惧Ⅱ類(VU)

絶滅の危険が増大している種

準絶滅危惧(NT)

現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種

情報不足(DD)

評価するだけの情報が不足している種

絶滅のおそれのある地域個体群(LP)

地域的に孤立している個体群で、絶滅のおそれが高いもの


 日本の固有植物

 日本においては、現在、約7000種の植物が生育していますが、その4割にあたる約2900種が日本だけに生育する「日本固有種」です。
 亜寒帯から亜熱帯までの気候帯が広がり、国土の3分の2を森林が占め、多様な地形を有することが、多様な植物の生育環境の創出につながり、日本独特の豊かな植物相が形成されてきました。
 特定の地域のみに生育する種類も多く、個体数の減少が種の絶滅につながることから、保護対象として重要となっています。

アセビ

ウツギ

ウリハダカエデ

オオシマザクラ

ガクアジサイ

キャラボク

サツキ

サザンカ

サワラ

スギ

トチノキ

ハコネウツギ

ハチジョウキブシ

ヒノキ

フジ

ホオノキ

ホソエカエデ

マテバシイ

ヤマザクラ

マンサク

【参考資料】『私たちと植物の未来のために』(日本植物園協会)ほか

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