キューガーデン(Kew Gardens)の皆さんが新宿御苑に来園しました

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 本日5月15日(水)、イギリスのキューガーデン(Royal Botanic Gardens, Kew)のミレニアムシードバンク(Millennium Seed Bank)の研究員3名が絶滅危惧種保全の取り組みの視察のため、新宿御苑に来園しました。
 私たち国民公園協会の温室担当スタッフがガイド役をつとめ、新宿御苑の大温室やバックヤード、種子保存の様子等をご紹介しました。
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 キューガーデンはイギリスの首都ロンドン南西部のキューにある王立植物園です。1759年に宮殿併設の庭園として始まり、1840年から一般に公開され、2003年にユネスコ世界遺産に登録されました。
 約121万平方メートル(東京ドーム約26個分)の広大な敷地に3万種以上の植物が生育する、世界でもっとも有名な植物園となっています。
 キューガーデンにはミレニアムシードバンクという研究施設があり、世界中から植物の種子を集めて保管し、地球上の植物の多様性を維持していくというプロジェクトを行っています。
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 新宿御苑の温室の歴史は、明治8年(1875)に建てられた約100平方メートルの温室に始まり、国家規模での農業技術行政の取り組みや西洋の近代農業技術の導入に力を入れました。明治12年(1879)には宮内省所管となり「新宿植物御苑」と名称を変更して皇室苑地として運営されました。
 その後、昭和24年(1949)に新宿御苑は厚生省所管の国民公園として一般公開され、昭和26年(1951)から温室の公開が始まりました。
 現在の大温室は平成24年(2012)11月に環境配慮型施設としてリニューアルオープンしました。洋ランや絶滅危惧植物等の栽培に取り組み、温室内の展示スペースではみごろをむかえた希少植物の展示を行っています。
 
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 一行は大温室やバックヤードを巡りながら、さまざまな意見交換を行いました。
 大温室館内に展示されている植物の種類や展示方法は世界水準のレベルに達しており、素晴らしいとの感想をいただきました。また、バックヤードについても植物の生育状態や環境、施設が充実しており、保全栽培に適しているとの声も聞かれました。
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 福羽逸人の『回顧録』には、明治43年(1910)に園芸家の岡見義男をイギリスに派遣し、明治45年にキューガーデンに研究生として入学したことが記されています。岡見は帰国後も新宿御苑でラン栽培と宮中の花卉装飾を手掛け、ラン栽培において多大な功績を残しました。
 
 新宿御苑は本年2019年で国民公園開園70周年を迎えますが、キューガーデンも2019年で260周年という節目の年を迎えるそうです。
 歴史的にも貴重な植物を今後どのように管理保全し、未来へと引き継いでゆくか。生物多様性を守ることの大切さについてお互いに学ぶ機会にもなりました。
 
 新宿御苑では6月の環境月間にあわせて、5月28日(火)から6月9日(日)の期間に、大温室で「日本絶滅危惧植物展」を開催します。
 絶滅危惧植物を守るための様々な取り組みをパネルでご紹介するとともに、新宿御苑で栽培している日本の絶滅危惧植物も展示します。
 また、6月1日(土)および6月2日(日)は環境月間にちなみ無料開園いたします。
 ぜひご来場ください。
 
■日本絶滅危惧植物展■
【会期】2019年5月28日(火)~6月9日(日)
【会場】新宿御苑 大温室
【時間】9:30~17:00(17:30閉館)
 

2019年5月15日 18:00

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