いただきま~す♪ヒヨドリのごちそうセンダンの実

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 木々がすっかり落葉した母と子の森。春待つ草木の眠る静かな森と思いきや、ここ最近毎日のように「ピーヨ♪ピーヨ♪」というにぎやかな声が森中に響いています。
 声のぬしはヒヨドリです。全身灰色で尾の長いスマートな鳥で、都会の公園や庭先などでもよく見られます。東京では1970年頃までは10月に渡来し、4月に去る冬鳥でしたが、いまでは一年通して見られる都市鳥の代表種となりました。
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【2017新宿御苑フォトコンテスト入賞作品】
「陽光とヒヨドリ」三嶋正則さん
 
 いろいろな生きものが暮らしている新宿御苑ですが、鳥の中でも比較的体の大きいヒヨドリは被写体の定番ともなっているようで、カメラに親しむ恒例行事「新宿御苑フォトコンテスト」でもヒヨドリを魅力的にとらえた入賞作品が誕生しています。
 
 
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 群れでやってきては大にぎわいのヒヨドリに、しばしばお客さまからも「森がにぎやかだねぇ」というお声をいただくほど。
 そんなヒヨドリたちのお目当ては、黄色く熟したセンダンの実です。
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 センダンはセンダン科の落葉国木で、日本では四国、九州、沖縄に自生するほか庭園樹や街路樹としても植栽されています。
 園内でも母と子の森や外周など各所に木がありますが、特にこちらの母と子の森の水辺の1本は観察しやすくおすすめです。
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 ヒヨドリたちは木の枝から枝をせわしなく飛び回り、黄色く熟したセンダンの実を食べていました。実の大きさは人間でたとえると巨大おむすびサイズくらいですが、ヒヨドリはまるごと飲み込んでしまいます。果肉は体内で消化されますが、硬いタネは消化されずにフンとともに排出されます。
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 ヒヨドリたちが食べこぼしたのか、木の下や池にはたくさんのセンダンの実が落ちていました。
 もし植えたはずのないセンダンの木が突然ひょっこり生えてくることがあれば、それはきっとヒヨドリが運んできたもの。
 動けない植物たちは、木の実を鳥などの動物に食べてもらうことで、新しい命を遠くへ運んでもらう生存戦略を持っています。
 
「栴檀の 実落ちし樹下に 寄りて足る」 石田波郷

2019年1月12日 10:00

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