お正月にちなんだ植物といえば? いろいろな松ぼっくりを観察してみよう♪

カテゴリ:

 新しい一年を迎えて今日で5日目。新宿御苑は昨日1月4日より新年の開園が始まりましたが、お天気に恵まれ、冬休み中ということもあり、お子さまとご一緒に来園されるお客さまもいらっしゃいました。
190105a.JPG
 新年ならではの植物といえば「マツ(松)」ではないでしょうか。お正月の時期には、ご家庭や店先などの玄関先に飾られた門松をよく目にしますね。
(写真:多行松)
 
 さて、それではどうしてお正月には門松を飾るのでしょうか?
 
 冬は落葉樹が葉っぱを落とし、枯れたような姿となる季節です。そんな寒い冬でも落葉せず青々としているマツの木は、古くから生命力や長寿の象徴とされ、神の宿る神聖な木とされてきました。
 このことから、お正月に玄関に門松を飾ることで年神様が福を運んでくると考えられてきました。地域による違いはありますが、一般的に元旦1月1日から1月7日までの「松の内」と呼ばれる期間に門松を飾ります。
 
 日本文化にとてもなじみ深いマツの木ですが、木の実は「松ぼっくり」という愛称で広く親しまれていますね。
 新宿御苑では国内外さまざまな種類の松ぼっくりを観察できますが、お客さまから特に人気を集めているのが2種類の外国の松ぼっくり。しばしば「“お花の松ぼっくり”はどこで見られますか?」「“大きな松ぼっくり”はありますか?」というお問い合わせをいただきます。
190105b.JPG
 お花の松ぼっくりといわれているのは、ヒマラヤシーダー(ヒマラヤスギ)の松ぼっくりです。まるでバラの花のような形をしていますね。もとは他の松ぼっくりと同じく卵型をしていますが、乾燥するとぱらぱらと分解し、松ぼっくりのてっぺんの部分だけそのまま残るため、このようなお花の形で見つかることがあります。
190105ba.JPG
(写真:ヒマラヤシーダーの松ぼっくりのかけら)
190105c.JPG
 ヒマラヤシーダーはヒマラヤからアフガニスタンにかけて分布します。ヒマラヤスギとも呼ばれる名前からスギの仲間と思われがちですが、葉っぱはマツらしく針のようにピンととがった細長い葉っぱをしています。
190105d.JPG
 日本には明治12年(1879)ごろ、横浜在住のイギリス人ブルークが、インドのカルカッタから種子を取り寄せて栽培したのが始まりといわれており、その実生苗100本が新宿御苑に植えられました。
 園内には当時、植えられたと思われる木を含め、約380本が現在も風景式庭園など園内各所で生育しており、樹齢は100年以上と考えられています。
 庭園景観を魅力的に演出するヒマラヤシーダーはコウヤマキ、ナンヨウスギとともに世界三大庭園木にもなっています。
190105e.JPG
 続いてご紹介する大きな松ぼっくりとはダイオウショウ(大王松)のこと。写真右の子どもの手のひらサイズの松ぼっくり(日本のアカマツやクロマツなど)と比べてみると、その大きさの違いに圧倒されます。
190105f.JPG
 ダイオウショウはアメリカ東南部の低湿地などに分布します。園内では、中央休憩所から千駄ヶ谷方面へ向かう途中、中の池近くの園路沿いに3本の植栽があります。大きいもので樹高およそ20メートルにもなります。
190105g.JPG
 ダイオウショウの特徴が長さ50センチにもなる長い葉っぱ。さきほどご紹介したヒマラヤシーダーの葉っぱと比べると、ダイオウショウの葉っぱは長くしなやかで、リボン結びが出来そうなほどです。この特徴から英名では「Long leaf pine(ロングリーフパイン)」と呼ばれます。
190105h.JPG
 ダイオウショウを見上げてみると、枝にたくさんの松ぼっくりが付いていますが、いつ落ちてくるのでしょうか?
 じつは松ぼっくりは「できる時期」は決まっていても「落ちる時期」は決まっていません。
 
 マツは春に花が咲いたあと、秋に松ぼっくりが作られ、おもに冬の乾燥により開いて中から羽のついた種子が飛び出します。そして種子を飛ばした後、松ぼっくりが枝から離れて私たちの手の届く地面へと落ちてきます。
 しかし、松ぼっくりはしっかりと枝にくっ付いていることが多く、ときには何年もそのままになっているということもあります。
190105i.JPG
 松ぼっくりを近くでじっくりご覧になりたい方は、新宿門横のインフォメーションセンターへご来場ください。
190105j.JPG
190105k.JPG
 館内ではヒマラヤシーダーやダイオウショウの松ぼっくりを展示しているほか、季節の自然や生きもののみどころを紹介するテーマ展示も行っています。
 また、館内にはあったかいドリンクやスイーツ、カフェメニューを楽しめるカフェはなのきも併設しております。
 
 ご来園の際にはぜひインフォメーションセンターにも足をお運びください。
190105l.JPG
【新宿御苑インフォメーションセンター】
 ■開館時間/9:00~16:30
 ■閉館日/新宿御苑の休園日に準じる
 ■入館料/無料
 
※新宿御苑は動植物の採取が禁止されております。みなさまに庭園を楽しんでいただけるよう、ご理解ご協力をお願いいたします。

2019年1月 5日 11:00

2019年8月

        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31