肥後菊花壇

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 11月1日から始まった菊花壇展も本日最終日となります。今日で菊の見納めと、多くのお客様がご来園されており、どの菊花壇の前も大変な賑わいを見せています。
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(大作り花壇)
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(伊勢菊・丁子菊・嵯峨菊花壇)
 
 明治150年記念事業の一環として特別展示された六角花壇をはじめ、懸崖作り花壇伊勢菊・丁子菊・嵯峨菊花壇大作り花壇江戸菊花壇一文字菊・管物菊花壇大菊花壇と、これまでに特色あふれる菊花壇をご紹介しましたが、本日最後にご紹介するのは、翔天亭近くに植栽されている「肥後菊花壇」です。
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 肥後菊は、江戸時代に現在の熊本県、肥後地方の藩主の細川重賢(ほそかわしげかた)公の園芸奨励によって栽培が始められ、発達した古典菊です。藩主の精神修養の一貫と位置付けられ、清廉なこの菊を例に武士道の意義を説いたといわれています。
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 藩士の秀島英露(ひでしまえいろ)がまとめた『養菊指南車(ようぎくしなんぐるま)(文政2年(1819))』という指南書には、季節に応じた手入れ方法や苗の配置などが記されており、栽培方法や飾り方に独特の様式があるのが特徴です。 かつては藩外への流出が固く禁じられ、長いあいだ門外不出の秘花とされていました。
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 戦後は肥後椿、肥後山茶花、肥後花菖蒲、肥後朝顔、肥後芍薬とともに「肥後六花」のひとつに数えられています。
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 花は一重咲き。1株で四季を表現しており、花は「春」、葉は「夏」、下草は「秋」、茎は「冬」と1本で色々な季節をお楽しみいただける菊です。
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 新宿御苑では、花びらの形が異なる2つの品種、管状の花びらの「陽の木」と平らな花びらの「陰の木」を1株11輪と12輪に枝分けして仕立てられています。前・中・後の3列それぞれに、低・中・高と高さをつけ、黄、白、紅と配色よく鉢のまま植えこみます。
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 ぱっと華やかに咲いた花にばかり注目しがちですが、肥後菊は花壇全体の調和の美しさを鑑賞するものとしています。青竹とよしずの素材をいかした上屋に、肥後菊が植えこまれ、土間は黒土の上に苔で化粧をほどこしてあり、風雅な趣が印象的な花壇となっています。建物より一歩下がっていただき、全体の調和もお楽しみください。
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 菊花壇展からバトンタッチするように、園内各所でイチョウやラクウショウなどが秋色に色づきはじめています。新宿御苑の紅葉ベストシーズンは、例年ですと11月下旬から12月中旬までお楽しみいただけます。
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2018年11月15日 12:39

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