【6月は環境月間】園内の絶滅危惧植物を巡って生物多様性を考えてみよう

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 レストランゆりのき(エコハウス)内の展示室で「園内の絶滅危惧種の樹木たち」をテーマとした展示が始まりました。新宿御苑には約250種1万本の木が生育しています。その中には樹木たちの“ふるさと”ともいえる生息地で数を減らし、絶滅が心配されているものもあります。
 こちらの展示室では、園内で観察できる絶滅危惧植物21種を写真と解説パネルでご紹介しています。
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 環境省の主唱により、6月5日は「環境の日」、6月の1ヶ月間は「環境月間」となっています。
 これは1972年6月5日にストックホルムで開催された「国連人間環境会議」を記念して定められたもので、世界各地で環境の保全についての関心と理解を深め、行動に繋げることを目的としたイベントが開催されます。
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 新宿御苑でも「日本絶滅危惧植物展」を開催したほか、大温室館内では常設の開設パネルや植物展示で、生物多様性や絶滅危惧植物を守るための取り組みをご紹介しています。
(写真:絶滅危惧種などを栽培する大温室内の特別展示室)
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 おもな取り組みのひとつが、絶滅危惧植物の生息域外保全です。新宿御苑では、平成20年(2008)から全国の植物園と協力して、国内の絶滅危惧植物の種子を長期保存する取り組みを行っています。
 植物は生息地で守ることが原則ですが、環境悪化等により生息地で暮らすことが困難になった種を一時的に保存するため、生息域外において保全することも大切です。
 種子は植物そのものに比べて小さいため、取り扱いがしやすく、場所を取らずに保管することができます。万が一、野生の植物が失われても、種子から栽培して増やしたり、自然に戻したりと、研究・保護活動への活用が期待されています。
(写真:温室植物栽培所※非公開です)
 
 
 平成22年(2010)は生物多様性を保全するための国際的な枠組みである「生物多様性条約」の第10回締約国会議が愛知県名古屋市で開催され、生物多様性保全のための世界目標や、植物多様性保全のための2020年に向けた戦略などが採択されました。東京オリンピックが開催される2020年は、地球環境について考える節目の年ともなっています。
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 「生物多様性」や「絶滅危惧種」という言葉だけを聞くと、難しく感じる方もいらっしゃるかもしれません。では、もっと身近なことから考えてみましょう。
(写真:センペルセコイア/イギリス風景式庭園/絶滅危惧ⅠB類(EN)IUCNレッドリスト)
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 たとえば今日食べたもの、着ている服の素材、住んでいる家や身の回りにあるものは何で出来ているでしょうか? 私たちのくらしは多様な生きものたちによって支えられています。また、生きものの機能や形からヒントを得て、新しい技術が生まれています。生きものの世界は奥深く、まだまだ知られていないこともたくさんあります。
(写真:メタセコイア/イギリス風景式庭園/絶滅危惧ⅠB類(EN)IUCNレッドリスト)
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 生きもののなかでも、植物は酸素の供給、食べものや住みかの提供など、ほかの生きものにとっても欠かせない大切な役割を持っています。しかし現在、開発や採取といった人間活動の影響などにより、多くの植物が絶滅の危機にさらされています。
(写真:ハナノキ/サービスセンター近く/絶滅危惧Ⅱ類(VU)環境省レッドリスト)
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 国際自然保護連合(IUCN)が調べた約4万7千種の動物や植物のうち、絶滅のおそれがある種は1万7千種以上になります。また、日本においても自生する植物のうち、じつに4分の1以上が絶滅の危機にひんしているといわれています。
(写真:ブラジルマツ/サービスセンター近く/絶滅危惧ⅠA類(CR)IUCNレッドリスト)
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 歴史ある庭園で生育する貴重な樹木たちを巡りながら、私たちの暮らしと、地球に暮らすたくさんの仲間たちとの未来について考えてみませんか?
(写真:イギリス風景式庭園)

2018年6月 9日 11:00

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