「内藤とうがらしを知る」特別料理教室に協力しました

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 11月2日(木)、東京ガス新宿ショールームにて、東京ガス特別料理教室「内藤とうがらしを知る」が開催されました。
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 新宿ゆかりの江戸東京野菜である「内藤とうがらし」をテーマに、内藤とうがらしの歴史と料理を作って試食する催しで、満員御礼となる24名の方にご参加いただきました。
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 私たち国民公園協会も協力を行い、新宿御苑のレストランの総料理長を務める伊藤シェフが講師を務め、内藤とうがらしの魅力を楽しむレシピをご紹介しました。
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 まずはじめに、内藤とうがらしプロジェクトリーダーの成田重行氏が「江戸東京野菜物語」と題して、内藤とうがらしと江戸東京野菜をとりまく歴史物語をご紹介しました。
 
 江戸東京野菜の特徴は、季節限定で旬があること、そして自家受粉で種を採ることのできる固定種であることです。江戸時代から昭和初期の長きにわたって人々の食生活を支え、ゆたかな食文化をはぐくんできました。
 
 江戸東京野菜のルーツには大きく分けて「古くからあった在来の野菜」と「日本各地からやってきて江戸で発展した野菜」があります。
 今からおよそ400年前。徳川家康によって江戸幕府が置かれた江戸の町は、運河による物流の充実とともに人口100万人もの世界有数の大都市へと発展を遂げ、たくさんの食料を必要としました。
 
 江戸の中頃になり、白米中心の食事習慣が広まると、栄養の偏りによる脚気やリュウマチが人々の間で大流行しました。地方に暮らす人々も、参勤交代により江戸で生活すると病にかかることから、江戸患い(えどわずらい)と呼ばれ、江戸の風土病だと考えられていました。
 
 人々の健康を守るため、江戸幕府が積極的に野菜を食べるよう推奨すると、各地の大名は参勤交代にともない、ふるさとの野菜の種と農民を江戸へ連れてきて栽培を行いました。これにより全国各地の野菜の種が東京に集まり、江戸東京野菜の発展へとつながりました。
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 新宿ゆかりの内藤とうがらしは、新宿御苑が徳川家康の家臣・内藤家の下屋敷だった江戸時代に、敷地内の菜園で栽培がはじまりました。
 その後、江戸でお蕎麦に添える薬味として人気が高まると、やがては近隣の農家でも栽培されるようになりました。
 
 現在、都内には約3,700店ものそば屋がありますが、今よりも人口の少ない江戸時代にはすでに同じくらいの数のそば屋があったそうで、当時のお蕎麦の人気ぶりがうかがえますね。
 おそばブームとともに広く親しまれるようになった内藤とうがらし。秋の実りの季節には、新宿から大久保、早稲田から高田馬場にかけて一帯の地が、内藤とうがらしで真っ赤なじゅうたんを敷いたような風景になったそうです。
 
 その後、昭和以降の農地の減少と、より辛みの強い鷹の爪の登場により、いったんは姿を消してしまいましたが、平成20年(2008)に内藤とうがらしプロジェクトが発足し、復活を果たしました。
 
 2020年の東京オリンピックに向けて、東京の魅力を世界に発信する機運が高まるなか、江戸・東京の歴史や文化を今に伝えるブランド食材のひとつとして注目を集めています。 
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 続いて、レストランゆりのきの伊藤シェフが調理のデモンストレーションを行いました。
 今回は、内藤とうがらし入りシカ肉のカレー、内藤とうがらしごはん、内藤とうがらしのスコーン、内藤とうがらし茎を使ったほうじ茶の4種のレシピをご紹介しました。 
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 食材の特徴や調理のポイント、エコ・クッキングの取り組みと効果、そして食を通して自然環境を守ることの大切さなど、さまざまな話題を交えながら実演調理を行いました。
 モニターには調理の様子が映し出され、食材を無駄なく使う切り方や調理のポイントなどを解説しました。
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 とうがらしというと薬味、辛い野菜というイメージが強く、料理に取り入れるのが難しい野菜のひとつではないでしょうか。
 
 内藤とうがらしはマイルドな辛みと昆布のような旨みがあるのが特徴で、お料理のお出汁として使うことができるほか、食材同士を調和させるまとめ役としても活用できるため、フルーツやアイスクリーム、チョコレート、餡子など、和洋さまざまな食材とも相性が良いのが魅力です。
 
 新宿ゆかりの江戸東京野菜・内藤とうがらし。かつてはより辛みの強い鷹の爪に取って代わられましたが、いま多様性が求められる時代をむかえ、とうがらしの多面的な魅力を楽しむ食材として、さまざまな分野で活用されています。
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 伊藤シェフのデモンストレーションに続いて、参加者の方による料理と試食会が行われました。
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 参加された方は食事や食文化に関心の高い方が多く、伊藤シェフに食材の使い方や調理方法の質問をしながら、みなさま手際よく調理を進めていらっしゃいました。
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(写真:試食の様子)
 
 国民公園協会新宿御苑は、エコ・クッキング推進委員会との協働のもと、調理担当スタッフ全員がエコ・クッキングナビゲーターの資格を取得し、平成21年(2009)11月より国内の商業施設初となるエコ・クッキングメニューの提供をスタートしました。
 
 日頃より、新宿御苑内の飲食施設「レストランゆりのき」と「カフェはなのき」では、新宿ゆかりの内藤とうがらしのほか、都内の農家直送の新鮮な江戸東京野菜を使った地産地消メニューの提供や、環境にやさしいエコ・クッキングの取り組みを進めております。
 
 新宿御苑にご来園の際には、ぜひ東京・新宿ならではの味わいをお楽しみください。
 
【営業案内】
 ■利用時間/9:00~16:00(ラストオーダー)
 ■定休日/新宿御苑休園日
 
 カフェはなのき、レストランゆりのきは、とうきょう特産食材使用店へ登録されています。

2017年11月 2日 16:00

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