蝉時雨の森をお散歩♪五感で季節を楽しもう

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 今日、明日は8月最後の週末。長かった夏休みもそろそろ終わりに近づいてきました。まもなく9月になりますが、園内は晩夏を彩る音楽とばかりに、セミたちの大合唱が響き渡っています。
(写真:セミの抜けがら)
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 セミといえば、幼虫が脱皮した後の抜けがらや、木に止まってにぎやかに鳴く夏の虫としておなじみですね。たくさんのセミがいっせいに鳴く声を、ぱらぱらと降る時雨にたとえて「蝉時雨」ともいいます。
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 いまの時期のセミ合唱隊のメンバーは、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシ、ヒグラシの4種類。それぞれがとても個性的な声をしています。
(写真:ツクツクボウシ)
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 森の奥から響いてくる声を招待状がわりに、合唱の主役をつとめるセミたちに会いに行ってみましょう。
(写真:母と子の森のラクウショウ付近)
 
(写真:母と子の森の入り口にある西休憩所)
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 母と子の森を歩いていると、すぐにセミの抜けがらが見つかりました。
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 体の色がうすく小ぶりで、全身がスマートなので、ツクツクボウシでしょうか。
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 「セミの抜けがらって最初の1個が見つかると次々に見つかりますよね」とお客さま。自然に親しむひとときを通して、だんだんと自然を見たり感じたりするセンサーが高まるのかもしれませんね。
(写真:手前がミンミンゼミ、奥がアブラゼミの抜けがら)
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 セミは種類によって抜けがらもそれぞれ特徴があるので、ぜひいろいろな抜けがらを見比べながら観察してみてくださいね。
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(写真:左からアブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシの抜けがら)
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 セミは幼虫として数年から十数年間を地中で過ごした後、夕暮れから夜にかけて地上に出てきて脱皮し、成虫となります。羽化したばかりのセミの体は真っ白ですが、体を乾かすと黒っぽい色になります。
(写真:羽化するミンミンゼミ)
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 成虫のセミの体の色は樹皮の保護色になるので、見つけるのがとても難しくなります。鳴き声を手がかりに、セミが止まっていそうな木をよく探してみましょう。木の周りをぐるりとひと回りすると、見つかることも。
 ちなみに、セミの鳴き声は求愛のためのものなので、鳴いているセミはオスだけです。
(写真:樹皮が保護色になるツクツクボウシ)
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 木にとまったセミが見つかったら、そっと近づいて観察してみましょう。
(写真:横からだと見つけやすくなります)
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 こちらはミンミンゼミ。透明な羽と緑色のまだら模様の体が特徴で、名前のとおり「ミーンミーンミーン…♪」と鳴きます。次にご紹介するアブラゼミと並んで、御苑ではとくに数が多いセミです。
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 こちらは茶色い羽と黒い体が特徴のアブラゼミ。「ジージージリジリジリー…♪」と鳴きますが、この鳴き声を天ぷらを揚げる音にたとえたことから名前が付けられたそうです。
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 最後にご紹介するのはツクツクボウシ。透明な羽とグレーの体、名前のとおり「ツクツクオーシ…♪」と聞こえる鳴き声が特徴です。
 
 セミの仲間でも遅くに鳴きはじめるので、ツクツクボウシの鳴き声が大きくなってくると、そろそろ夏も終わりに近づく頃となります。セミは多くが夏の季語に分類されますが、ツクツクボウシは秋の季語に分類されています。
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 むしむしした残暑のなかにも涼風がただよい、ふとしたときに秋らしい気配が感じられる園内。日本の四季はひと息に切り替わるわけではなく、錦絵のように日々うつろいゆくものなのでしょうね。
 
 都会のオアシス・新宿御苑で、蝉時雨に耳をかたむけながら散策を楽しんでみてはいかがでしょうか。
(写真:母と子の森)

2017年8月26日 12:00

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