8月31日は野菜の日!御苑ゆかりの野菜に親しもう♪

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 本日8月31日は『野菜の日』です。これは昭和58年(1983)に全国青果物商業協同組合連合会など9団体が、「もっと野菜のことを知ってほしい」という想いで「8(ヤ)3(サ)1(イ)」の語呂合わせから制定した記念日です。
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 新宿ゆかりの江戸東京野菜・内藤とうがらしをはじめ、新宿御苑の歴史をひも解いていくと、さまざまな野菜が登場するのはご存知でしょうか?
 今日は野菜の日にちなみ、「新宿御苑と野菜」をテーマに、御苑の歴史と関わりの深い野菜をご紹介したいと思います。
(写真:内藤とうがらし※現在、園内で鉢の展示は行っておりません)
 
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 新宿御苑は、今から400年以上前の天正19年(1591)に徳川家康の家臣・内藤家が拝領した江戸の屋敷地がルーツとなっています。現在『玉藻池』と呼ばれている日本庭園は、安永元年(1772)に玉川上水の余水を利用して完成した内藤家の庭園『玉川園』の一部で、現在の大木戸休憩所の位置に内藤家の下屋敷がありました。
(写真:玉藻池を望む大木戸休憩所)
 
 江戸時代の御苑にゆかりのある野菜が、江戸東京野菜の「内藤とうがらし」「内藤かぼちゃ」です。
 どちらも内藤家の屋敷地内の菜園(現在の新宿御苑)で栽培がはじまりました。
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 内藤とうがらしは江戸のおそばブームの流行とともに薬味として人気となり、秋の実りの季節には周辺の畑一帯が真っ赤に染まるほど、広く栽培されていました。
 明治期にいったん栽培が途絶えてしまいましたが、内藤とうがらしプロジェクトにより復活を果たし、新宿の各地域で普及活動の輪が広まっています。
(写真:レストランゆりのきで展示中の内藤とうがらしの房と内藤かぼちゃ)
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 内藤かぼちゃは淀橋や中野付近でも栽培されたことから淀橋かぼちゃとも呼ばれています。表面に深い縦の溝があり、ごつごつした日本かぼちゃで、熟すと皮が黄褐色になります。
(写真:レストランゆりのきで展示中の内藤かぼちゃ)
 
 時代が変わり、明治5年(1872)に農作物や園芸植物の栽培試験場である「内藤新宿試験場」が創設されました。内藤試験場では海外からさまざまな樹木や野菜、果樹などを導入し、栽培研究や技術者育成を行いました。
 明治12年(1879)には宮内省所管の「新宿植物御苑」となり、御料野菜の栽培や宮中行事用の花卉栽培などが行われます。
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(写真:福羽逸人/明治10年(1877)に21歳で内藤新宿試験場の実習生となり、明治31年に新宿御苑の総指揮者になりました。新宿御苑の発展のみならず、日本の近代産業発展にも数多くの功績を残しました。)
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 この頃には、さまざまな西洋野菜や果物が御苑で栽培されており、キャベツやトマト、たまねぎ、レタス、アスパラガス、マッシュルーム、にんにくなどの野菜のほか、イチゴやメロン、オリーブ、リンゴ、ブドウ、ナシ、スモモ、水蜜桃などの果樹が御苑で試験栽培されたのち全国へ広まってゆきました。
(写真:福羽イチゴ※現在、園内で鉢の展示は行っておりません))
 
 その後の明治39年(1906)に御苑は皇室庭園への大改造が行われ、戦後の昭和24年(1949)に「国民公園新宿御苑」として一般に公開されました。
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 現在、インフォメーションセンター1階のアートギャラリーでは、新宿御苑の歴史とかかわりの深い植物にスポットをあてた夏休み特別企画展『新宿御苑の歴史展~ゆかりある植物とともにふりかえる~』を開催しています。
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 会場では、新宿御苑とともに歩み、時代を超えて受け継がれる巨樹のほか、ゆかりのある野菜や果物を、新宿御苑の歴史年表や植物の種子、当時の貴重な資料とともにご紹介しています。
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 また、レストランゆりのきの展示室では『史料からたどる新宿御苑の歴史vol.3 ~「内外穀菜便覧」と「新宿農事試験場営業案内」』の展示を行っています。
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 明治22年(1889)に新宿御苑の分園の三田育種場で発行された『内外穀菜便覧』は多色刷りの野菜カタログで、67種188品種の国内外の野菜が紹介されています。
 会場にはカタログより厳選した101種の野菜各種のパネルとともに、当時のカタログを展示しております。
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 このほか、レストラン内の展示スペースでは、エコクッキングの取り組みのほか、御苑ゆかりの野菜やハーブをパネルでご紹介しています。
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 また、レストランゆりのきでは、内藤とうがらしを使った御苑御苑オリジナルメニューをお楽しみいただけます。
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 とうがらしというと辛いというイメージがありますが、内藤とうがらしはマイルドな辛みと旨味が特徴のとうがらしです。
 昆布のような旨みがあるので、お料理のお出汁として使うことができるほか、食材同士を調和させるまとめ役としても活用できるため、フルーツやアイスクリーム、チョコレート、餡子など、和洋さまざまな食材とも相性が良いというのもポイントです。
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 園内6か所の休憩所内売店で、新宿ゆかりの江戸東京野菜・内藤とうがらしを取り入れた「内藤とうがらしグッズ」の販売を行っています。
 散策の際には、ぜひお立ち寄りください。
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(写真:内藤とうがらしクレープ)
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(写真:定番人気の七味と一味)
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(写真:内藤とうがらしトートバックは緑と赤の2種類あります)
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(写真:ムック本「情熱の! 新宿内藤とうがらし ~新宿名物誕生物語~」)
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 また、新宿門横にあるインフォメーションセンター前の広場では、新宿御苑ゆかりの内藤とうがらしや内藤カボチャなどの伝統の江戸東京野菜や旬の東京産野菜や果物のほか、季節の花苗や鉢花、野菜のタネをご紹介する「花・野菜市場 in 新宿御苑」を定期的に開催しています。
 
 初秋の新宿御苑で、御苑の歴史とともに歩み、時代を超えて受け継がれる野菜に親しんでみてはいかがでしょうか。

2017年8月31日 12:00

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