【6月は環境月間】大温室で「日本絶滅危惧植物展(5/30~6/4)」を開催

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 5月30日(火)から大温室で環境月間特別企画「日本絶滅危惧植物展」がはじまりました。植物をより身近に感じ、保全に向けた取り組みに関心を持っていただくため、6月の環境月間にあわせて開催する特別企画展です。
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 大温室内を順路に沿って巡りながら、絶滅危惧植物を守る新宿御苑の取り組みと、御苑で保全を行っている日本産の絶滅危惧植物のうち約30鉢の展示をご覧いただけます。
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 また、環境月間にちなみ6月3日(土)と6月4日(日)は無料開園します。
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(写真:パフィオペディルム属/Paphiopedilum spp.〔ワシントン条約 付属書Ⅰ類〕)
 
【環境月間って?】
 環境省の主唱により、6月5日は「環境の日」、6月の1ヶ月間は「環境月間」としています。これは1972年6月5日にストックホルムで開催された「国連人間環境会議」を記念して定められたもので、世界各地で環境の保全についての関心と理解を深め、行動に繋げることを目的としたイベントが開催されます。
 
(写真:ハナシノブ/Polemonium kiushianum〔絶滅危惧ⅠA類(CR)〕)
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 「絶滅危惧種」とは絶滅のおそれのある生きもののことで、とくに危機的な状況にある植物は「絶滅危惧植物」といいます。言葉だけを聞くとむずかしく感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、身近なことから考えてみましょう。
 
 たとえば今日あなたが食べたもの、着ている服の素材、住んでいる家や身の回りにあるものは何からできているでしょうか?
 また、生きものの機能や能力、形からヒントを得て、新しい技術が開発されたり、人の歴史や文化も多様な生きものとのかかわりから育まれています。
 私たちのくらしは地球上の多様な生きものたちによって支えられているといえますね。
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 生きもののなかでも、植物は酸素の供給、食べものや住みかの提供など、ほかの生きものにとっても欠かせない大切な役割を持っています。
 しかし現在、開発や採取といった人間活動の影響などにより、日本の野生植物およそ7千種のうち4分の1以上もの植物が絶滅の危機にさらされていると考えられています。
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(写真:アサザ/Nymphoides peltata〔準絶滅危惧(NT)〕)
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(写真:ピレオギク/Dendranthema weyrichii 〔絶滅危惧Ⅱ類(VU)〕)
 
 絶滅のおそれのある植物のなかには、環境の変化や開発等により、生息地そのものが危うい状況に置かれているものも少なくありません。
 野生の生きものは本来の生息地で保全することが原則ですが、生息地での存続が困難な状況に追い込まれた種を守るためには、植物園などの施設で保護し、育てて増やす「生息域外保全」も重要になります。
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(写真:ヒメコウホネ/uphar subintegerrimum 〔絶滅危惧Ⅱ類(VU)〕)
 
 新宿御苑は、社団法人日本植物園協会の植物多様性保全拠点園として、また、植物園自然保護国際機構(BGCI)が定める「植物園の保全活動に対する国際アジェンダ」の登録園として、絶滅危惧植物の生息域外保全に取り組んでいます。 
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(写真:オガサワラシコウラン/Bulbophyllum boninensis〔絶滅危惧Ⅱ類(VU)〕)
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(写真:ヘイシソウ属/Sarracenia spp.〔ワシントン条約 付属書Ⅱ類〕)
 
 現在はランの仲間やハナシノブ、沖縄や小笠原の植物を中心に、国内の絶滅危惧植物についてはレッドリストの絶滅危惧Ⅰ類・Ⅱ類指定の約140種、国外の絶滅危惧植物については洋ランの原種などワシントン条約(CITES)対象種700種以上の絶滅危惧植物の保護栽培を行っています。
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(写真:ムニンツツジ/Rhododendron boninense〔絶滅危惧ⅠA類(CR)〕)
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(写真:ヒメイヨカズラ/Cynanchum matsumurae〔絶滅危惧ⅠB類(EN)〕)
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(写真:ミヤコジマソウ/Hemigraphis okamotoi〔絶滅危惧ⅠA類(CR)〕)
 
 また、平成20年10月からは絶滅危惧植物の種子保存を行っています。
 種子は植物そのものに比べて小さいため、取り扱いがしやすく、場所を取らずに保管することができます。万が一、野生の植物が失われても、種子から栽培して増やしたり、自然に戻したりと、研究・保護活動への活用が期待されています。
 日本植物園協会および各植物園などと連携して、全国から種子とその自生地の情報を収集し、御苑内の施設で長期保存を行っています。
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 日本にはおもに200を超える植物園やそれに相当する施設がありますが、植物園は美しい花や珍しい樹木などを紹介するだけの場所ではありません。近年は絶滅危惧植物を紹介し、より多くの人々に関心と理解を深めてもらうため、保護栽培や調査など、植物を絶滅から守る取り組みにの活動にも力を入れています。野生絶滅した植物を大切に栽培し保護していくことも、植物園の大切な役割のひとつとなっています。
 
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(写真:オリヅルスミレ/Viola stoloniflora〔野生絶滅(EW)〕)
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(写真:リュウキュウベンケイ/Kalanchoe spathulata〔野生絶滅(EW)〕)
 
 環境月間の6月、私たちのくらしに欠かせない植物を通して、人と生きものとのつながりについて考えてみませんか。
 みなさまのご来場をお待ちしております。
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■日本絶滅危惧植物展■
【会期】平成29年5月30日(火)~6月4日(日)
【会場】新宿御苑 大温室
【開館時間】9:30~15:30(15:30入館終了、16:00閉館)
 
■新宿御苑 無料開園日■
 平成29年6月3日(土)、6月4日(日)
【新宿御苑の開園時間】9:00~16:00(16:00入園終了、16:30閉園)

2017年6月 1日 11:00

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