秋空を飛びかう赤トンボ

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 今日もすっきりとした秋晴れとなり、気持ちの良いお出かけ日和となりました。この季節のみどころのひとつが、童謡でもおなじみ赤トンボたち。中の池など園内各所で、秋空を背景ににぎやかに飛びかう姿が楽しめます。
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 新宿御苑には上の池、中の池、下の池、玉藻池、母と子の森の池と大小さまざまな池がありますが、もっとも大きいのがここ中の池です。澄んだ空色が映り込む水面を、赤トンボがすいすいと泳ぐ景色は、秋の御苑ならではです。
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 トンボとひとくちに言っても、ギンヤンマやシオカラトンボ、イトトンボなどさまざまな仲間がいます。早いものは梅雨の終わりから、遅いものでは晩秋まで、水辺や野原で見られます。
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 秋の主役は何といっても赤トンボですが、じつは“アカトンボ”という名前のトンボはいません。赤トンボとは赤い体のトンボの総称のこと。赤トンボと呼ばれるトンボにもいろいろな種類がいます。いま園内の水辺で一番よく目にする赤トンボといえばアキアカネでしょうか。
(写真:アキアカネのオス)
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(写真:アキアカネのメス・未成熟)
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 池のまわりの木の柵にも、ちょっとひと休みとばかりに、たくさんのアキアカネが止まっていました。てんてんと列を作って並ぶ様子は、まるで離陸する前の飛行機のようでもありますね。
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 たとえるなら木の柵は飛行場の滑走路?と言いたいところですが、トンボはその場所から飛び立つことができるので、空を飛ぶための助走を必要としません。また、トンボは空中で停止することもできるので、飛び方としては同じく空を飛ぶ乗り物のヘリコプターに似ています。
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 このトンボなどの空の飛び方や空中停止をする様子は、実際にヘリコプターの原理として活用されたことはご存知でしょうか?
 
 生物の形やしくみをマネするなど、自然に学んで新しい技術を生み出すことを、専門的な言葉でバイオミミクリー(生物模倣/またはネイチャーテクノロジー、バイオミメティクス)といいます。
 毎日の食卓に欠かせない野菜や穀物、肉、魚などの食料はもちろんのこと、衣類や本などの紙製品、医療品などのさまざまな生活用品も、あらゆる生きものたちの機能や形、遺伝的な情報によって、もたらされています。
 この私たちの命とくらしを支えているものが「生物多様性」です。
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 ポピュラーな赤トンボといわれるアキアカネも、近年、日本各地において、絶滅の恐れがある生きものをまとめた「レッドリスト」に加えられており、環境省が今年度から現地調査に乗り出しています。
 日本の秋の原風景を彩る生きものたちが、これからも身近な存在であり続けられるように、私たちにもできる小さな一歩をはじめてみませんか?

2015年10月20日 12:00

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