ランがみごろです

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大温室でランがみごろをむかえています。色鮮やかなランが、温室各所に展示されています。
 
 新宿御苑の温室の歴史は、明治8年(1875)に建てられた約100平方メートルの温室に始まります。当時御苑は、「内藤新宿試験場」とよばれる内務省所管の農業試験場で、国家規模での農業技術行政の取り組みや西洋の近代農業技術の導入が行われていました。明治12年(1879)に、所管を宮内省に移し「新宿植物御苑」と名称を変更し皇室苑地として運営されました。
 
 日本で初めて洋ランが栽培されたのは、明治16年(1883)に福羽逸人が私邸に設けた小さな温室でした。フランスから取り寄せたシンビジューム、オンシジュームなどの栽培が試みられていました。
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(福羽逸人)
 
 明治25年(1892)に、新宿御苑に加温式の温室が建てられると近代的な促成栽培が進められ、メロンやパイナップルなどの温室植物の収集と研究が盛んに行われました。福羽逸人は、私邸で栽培を続けていたランなども新宿御苑の温室に移し、ラン栽培の洋書を手に入れて本格的な洋ラン栽培の研究が始まりました。
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(明治44年 旧温室)
 
 明治39年(1906)ごろには、洋ランの交配が盛んに行われ、カトレヤ・シンジュクなど「シンジュク」の名を冠した品種を多く作り出しました。
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(旧温室内部:1号温室)
 
 昭和20年(1945)、第二次世界大戦での3度の空襲により、園内はほぼ全焼という大きな被害を受け、温室の建物とともに植物の大部分を失いました。わずかに残った御苑作出の洋ランなど貴重な植物を集めて、薪を燃やした熱を使ってようやく越冬させることができました。
 
 戦後の昭和24年(1949)に、新宿御苑が厚生省所管の国民公園として一般公開されるようになると、温室も御料農場から役割を変えて新たなスタートを切ることになりました。昭和26年(1951)から温室の公開が始まりましたが、観賞用には建てられていなかった為、改修工事を行い、昭和33年(1958)に、当時としては東洋一の規模を誇る大温室が完成しました。
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 平成21年に老朽化のため温室建て替え工事が始まり、平成24年11月にリニューアルオープンしました。
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 インフォメーションセンターでは現在、「自然から生まれた和の文様」と題して、本日ご紹介した「ラン」など御苑でご覧いただける動植物がモチーフになった紋様を紹介する展示を行っています。
 園内散策の際には、是非お立ち寄りください。

2014年12月18日 14:51

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