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2012/11/11

「ヴェルサイユ宮殿の魅力」講演会を開催

 本日、インフォメーションセンターにて、日仏文化交流事業「ヴェルサイユ宮殿の魅力」が開催されました。今年の3月に、新宿御苑で東北復興支援事業を目的としたイベントが開催され、今後3年間、フランスのヴェルサイユ宮殿と新宿御苑で庭園管理の技術交流を行うことが決まりました。その一環として、ヴェルサイユ宮殿のガーデナーチーフのアラン・バートン氏をお招きし、ヴェルサイユ宮殿の魅力をご紹介する講演会が行われ、私たち国民公園協会からは庭園管理を担当する職員が参加しました。

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 新宿御苑とフランスとの繋がりは、明治時代にまでさかのぼります。明治5年(1872)、新宿御苑に植物の栽培試験場が創設され、海外から様々な野菜、果樹、花卉などが導入され、栽培研究や技術者の育成が行われました。明治31年(1898)に新宿御苑の総指揮者となった福羽逸人は、明治33年のパリ万博で菊の大作り3鉢を展示し、高い評価を得ました。この時、ヴェルサイユ園芸学校の造園教授アンリ・マルチネーに、新宿植物御苑を皇室庭園に改造する計画を依頼し、明治35年から4年の歳月をかけて、明治39年に完成しました。その後、パレスガーデンの時代を経て、戦後の昭和24年(1949)に国民公園として一般に公開されました。
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 講演会では、まず新宿御苑管理事務所所長から、これまでの新宿御苑の歴史の紹介と、時代を経た今日、いま一度、庭園のあり方を考えていきたいとの挨拶がありました。また、新宿御苑とヴェルサイユ宮殿の協力事業として、西洋庭園管理技術の手法を学ぶとともに、菊の大作りをヴェルサイユ宮殿に展示するための栽培技術指導を行うと発表されました。
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 続いて、アラン・バートン氏から「ヴェルサイユ宮殿の魅力」と題して、ヴェルサイユ宮殿の歴史やフランス式庭園の特徴の紹介がありました。ヴェルサイユ宮殿は、ルイ14世が1661年より造営を開始した大宮殿です。その後、植物への関心が強かったルイ15世が即位すると、ヨーロッパ中から植物学者が呼ばれ、宮殿の近くに苗床を設け、色々な植物が栽培されました。このなかには、植物標本収集に尽力したベルナール・ド・ジュシューがいましたが、この人物がフランスではじめて日本から菊の苗を取り寄せたといわれているそうです。このことから菊、そして、この日仏交流プロジェクトへ大変な思いを寄せていらっしゃいました。
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 最後にアラン・バートン氏による質疑応答の時間が設けられました。参加者は日頃から庭園管理に携わる方や、庭園に魅力を感じる方までさまざまでしたが、時間いっぱいまで熱心な情報交換が行われました。「新宿御苑の良いところとは?」という質問には、「新宿御苑は都会の中にありながら静けさをたたえた、まさに都会のオアシス。長い年月を経た木にはドラマを感じ、庭園づくりに魂が入っていると感じられる。私が理想的と感じる庭園像。」という大変嬉しい言葉をいただきました。

 時間を経ても、なお素晴らしく、みなさまに愛され続ける庭園にしていくにはどうすればいいか。新宿御苑では、これからもプロジェクトを通じ、交流を続けてまいります。