秋の自然教室

カテゴリ:

20191020I 7.JPG
 10月20日(日)、御苑南西部の閑院宮邸跡前集合で秋の自然教室が開催されました。当日は天候にも恵まれ、過ごしやすい空気の中で自然観察を楽しみました。20191020I 13.JPG
 野鳥の解説では、御苑が野鳥の聖地であるという話題からスタートです。
マツが立ち並ぶ場所や、芝生の広がる開放地、クスノキが葉を繁らせ木陰を作る空間に、川原にも似た砂利道など…様々な環境が揃う御苑にはそれぞれの環境を好む昆虫が集まり、それらを食糧とする様々な野鳥がやってくるとの事。そして車が通らず分断されずに保たれる空間は、街中では珍しいとの内容でした。
 その後、水浴びするスズメや喉に食べ物を貯めたハシブトガラスを観察、水浴びの意義や野鳥の「貯食」について解説がありました。
(写真:喉がふくらんだ様子がわかるハシブトガラス)
20191020I 47.JPG
20191020I 55.JPG
 きのこでは、前日の雨が幸いしてか多くの種類を観察できました。切り株にはアラゲキクラゲが、小さなものから大きなものまでたくさん発生。アラゲ(粗毛)の名の通り、白く見える部分には毛がたくさん生えています。水分をたっぷり含んだキクラゲは、まるで耳たぶの様な触感でした。「木耳」と表記する理由を、皆さん深く納得されたようです。
20191020I 62.JPG

 昆虫の塚本講師からは、野鳥の西台講師と共に14年間行ってきたアオバズクの食痕調査のお話を聞きました。アオバズクはカエルや小鳥なども食べますが、食糧の90%が昆虫であるとの事。そのため昆虫がいなくなる冬が近づくと、東南アジアに渡ってしまうとの事です。毎年発見される種もあれば、14年間で1度しか確認されていない種もあり、長年の研究ゆえに見えてくる昆虫の世界がありました。
20191020I 75.JPG
20191020I 73.JPG

 植物はカジノキの解説からです。葉の形が一つでなく、切れ込みが入るものとそうでないものが同時に出ている様子を観察しました。葉の表面には毛が生え、古くは七夕の短冊として使われていたとの事。赤く熟した独特な形の実には、野鳥に食べて貰えるような工夫があるとのお話もありました。
 次に咲き始めて間もないジュウガツザクラの観察です。同じように冬に咲く、混同されがちな他種のサクラとの違いについて詳しい解説がありました。

  昆虫の谷講師の解説では出水の小川に移動し、水面に産卵するアキアカネを観察しました。トンボの産卵場所や方法は一つだけではなく、土の中、植物に産み付けるものなど種類によって様々で、産卵に適した環境が保たれないとその種類は姿を消してしまうとお話がありました。
20191020I 114.JPG
 解説の最中、参加者が「ヒナカマキリ」を見つけました。体長2cm程しかない小さなカマキリで、御苑でもなかなか出会えません。珍しい種だからと写真を撮っていると、講師の顔に飛び移るハプニングが!写真をご覧いただくと、このカマキリがいかに小さいかがおわかり頂けると思います。生きものとの出会いは一期一会、御苑が自然の宝庫である事を体験できた観察会でした。

 「京都御苑自然教室」は初心者向きの自然観察会として、一年に4回開催しています。次回は来年1月19日(日)の予定です。詳細は京都御苑ニュース、苑内ポスター、ホームページ等で随時お知らせしています。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

2019年10月26日 09:43

2019年10月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31