2018年11月アーカイブ

京都御苑の見どころ 2018年11月24日 17:22

紅葉だより

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 11月も下旬になって、日に日に冷え込みが増してきました。それに伴いモミジが色づくペースにアクセルがかかってきたようです。場所により状況は異なりますが、平均すれば8割程の色づきでしょうか。
 現在のお勧めは、出水口からまっすぐ東に入り仙洞御所表門に突き当たる手前、苑路を挟み南北に向かい合うようにあるモミジです。(凝華洞跡南東付近)
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 南側のモミジは近づいて見ると、黄味がかった明るい紅色に色づいています。
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 一方北側は若く青い部分も若干残しつつ、紅葉部分は落ち着いた濃い紅色です。モミジによって色あいに個性を感じます。来苑の皆さんも南と北を行き来しては、雰囲気の異なる紅葉写真を撮っておられました。
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 黄葉では、凝華洞跡のオオイチョウが見ごろを迎えています。上記のモミジから比較的近い(北西位置)ので、合わせてご覧下さい。
 前回ご紹介した一條邸跡のオオイチョウは若干葉が落ち、うっすらと落葉のじゅうたんができていますが見ごろです。学習院発祥の地(京都御所建春門東「桜松」の東)のイチョウも見事に色づきお勧めです。20181124I 50.JPG
 閑院宮邸跡庭のモミジも上部から紅い部分が増えてきました。この時季となると毎日色づき具合が変わり、それぞれが一期一会の景色です。床に映るモミジをご覧になりたい方は、こまめに足を運ばれる事をお勧めします。日々の変化を感じつつ、好みの色、見ごろを逃さずお楽しみください。



 


 

 

   

 

 

 

イベント・セミナー 2018年11月23日 16:03

秋の自然教室

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 11月18日(日)、御苑南東部の富小路口集合で秋の自然教室が開催され、お子様も含めた合計62名の参加がありました。当日は秋晴れに恵まれて和やかな雰囲気の中、昆虫、きのこ、野鳥、植物の観察を楽しみました。
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 昆虫の観察では「外来生物」がテーマでした。在来生物や産業等への影響が問題視され久しいですが、外国から持ち込まれたもののみならず、在来生物でも生息していない地域に移動させられたものは「外来生物」となるそうです。紹介された外来生物の中には、あたかも在来のように身近で見られるものもあり、驚かれた参加者もおられました。
 特定外来生物として「クビアカツヤカミキリ」が挙げられました。サクラ、ウメ等バラ科樹木に寄生し枯らしてしまうカミキリムシで、大阪等周辺でも確認されています。御苑では未確認ですが、いつ京都で発見されてもおかしくない状況です。
 特にソメイヨシノへの被害が甚大で、拡大を防がなければ近い将来お花見ができなくなるとお話がありました。また発見した場合の対処の具体的な説明がありました。
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 きのこは、参加の皆さんと一緒に探しながらの観察でした。特にお子様は見つけるのが早く、松毬に発生した「マツカサキノコモドキ」や「ニセマツカサシメジ」を先生の元へ何度も運んでくれました。先生から「毎年松ぼっくりがいっぱい落ちてそのままだったら、地面が松ぼっくりだらけで歩けなくなるでしょう?いつのまにかなくなってるのは、きのこが松ぼっくりを土に戻してくれているからなんです。だから草も生えるし、虫が暮らすこともできるんですよ。」と、きのこの還元者としての役割について誰でもわかるよう説明がありました。
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 そして、きのこの意外な一面?「きのこ染め」の紹介もありました。
 写真(上)は御苑でも発生するコツブタケ(写真中)を使った、絞り染めのハンカチです。これを見て、まさかきのこで染めたと思う方は少ないでしょう。実際にきのこ染めをされている方は少なく、貴重なものでもあるそうです。
 どのきのこでもできるわけではなく、コツブタケは染めに向いた種で、きのこが変われば色も変わるとのこと。先生は普段から様々なきのこ染めを身に着けておらるそうです(写真下:先生のマフラーもきのこ染め)。食べる以外のきのこの楽しみ方に、参加の皆さんも関心の幅が広がった様子でした。

 他、野鳥では冬鳥として御苑に出現する「アオバト」等のハトについて、植物ではモミジ、イチョウ、カツラ等の紅葉、黄葉について、昆虫ではアオバズクの食痕や昆虫の名前の調べ方について等も解説されました。「京都御苑自然教室」は春夏秋冬、一年に4回開催しています。詳細は京都御苑ニュース、苑内ポスター、ホームページ等で随時お知らせしています。初心者向きの自然観察会ですので、お気軽に参加下さい。


 

 

 

 

 

  

 

 

 


 

京都御苑の見どころ 2018年11月22日 09:00

土御門第跡

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現在の仙洞・大宮御所の北側は、平安時代中期に摂政太政大臣となった藤原道長の邸宅土御門第の跡です。
寺町通の東、廬山寺は紫式部の邸宅跡で、廬山寺の南の鴨沂高校の辺りには藤原道長が創建した広壮な規模を誇った法成寺という寺院もありました。
平安時代のこの辺りは、公家の屋敷や寺院が建つ優雅な土地柄だったようです。
今からちょうど1000年前の寛仁2(1018)年10月16日、道長の「御堂関白記」に和歌を詠んだ記載があります。その歌は藤原実資の日記「小右記」の同じ日に記されており、「この世をば我が世とぞ思ふ望月の欠けたることもなしと思へば」の和歌が今に伝わっています。
道長は、摂政関白についた藤原兼家の五男でしたが、兄が相次いで亡くなると長兄道隆の子伊周と政権を争って政権を執り、藤原氏全盛時代を築きました。
望月の歌は、道長の三女威子が後一条天皇の中宮になった日、土御門邸での宴席で読まれました。長女彰子は一条天皇の中宮、次女妍子は三条天皇の中宮で3人の娘が妃となった道長にとって最良の日であったと思われます。
旧暦を新暦にすると11月にあたり23日はちょうど満月。1000年前に思いをはせて月を眺めてみませんか。

京都御苑の見どころ 2018年11月12日 16:58

色づく秋

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 11月も半ばとなり、「御苑の紅葉の状況はどうですか?」というお問い合わせを頂く機会が増えてきました。現在は黄葉した木々が美しく、あちらこちらで目に留まります。
 蛤御門の東、清水谷家の椋が色づき見ごろです。東方向には遠く大文字山(如意ヶ岳)を望め、このアングルから写真を撮られる方も多くいらっしゃいます。1864年(元治元年)の禁門の変で、長州藩遊撃隊の総督だった木島又兵衛がこの木の近くで討死したとも伝えられています。
 乾御門東、一條邸跡のオオイチョウも色づいてきましたが、9月の台風で多くの枝が折れた影響で樹形が変わってしまいました。しかし幹が折れたり倒れずに済んだ事は、不幸中の幸いと言えるでしょう。
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 苑内に数多くあるエノキも黄葉のピークです。閑院宮邸跡庭園や車寄の南にある大木も、色づいた葉を毎日大量に風に散らしています。
 そして建物内、「床に映るモミジ」が楽しめる小部屋がありますが、モミジはまだ色づいていません。替わりに現在は、「床に映るエノキ」の黄葉を美しくご覧いただけます。紅葉とはまた違った黄葉の風情もお楽しみ下さい。
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 モミジの色づき具合は場所により異なりますが、部分的に紅葉し、緑から黄、紅色へと変化する美しいグラデーションを多くご覧頂けます。是非足繁くお越しになって、日々変化する風景をご堪能ください。


 

 

 

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