2014/11/23

染まる秋色

007_2

 紅葉が見ごろを迎え、豊かな色彩で苑内が染められています。一條邸跡の黄に色づいたイチョウは一際美しく、皆さん立ち止まって眺めたり、思い思いにカメラに収められたりと人気スポットです。

009

 拾翠亭のモミジも見ごろです。見晴らしの良い建物二階からは眼下に高倉橋が望め、東山を借景に取り入れた勾玉形(まがたまがた)の池がひろがります。池を囲む黄や赤に紅葉する木々と松や常緑樹の緑は水面にも映り込み、鮮やかなコントラストを描きます。

045

*拾翠亭参観 3月から12月の毎週金曜日及び土曜日 午前9時半~午後3時半

 参観料1人100円(高校生以上) 呈茶…600円

134_2

 母と子の森南側のイチョウやモミジも見ごろです。テーブルやベンチが設置されていますので、ゆっくりとお過ごしいただけます。

084

写真:仙洞御所を望む

 

121_2

写真:建春門を望む

 

 

 

 

 

 

2014/10/29

一期一会

041_2

清和院御門近くの草地に、小さなキノコが群生していました。その時は見つけたと言うより、気がついたという感じでした。
傘は白色~灰色の半透明、35㎝ほどの盃(さかずき)型で厚みはほとんどありません。華奢でちょっと触れたら壊れそうな、繊細なガラス細工のイメージです。

035_2

 調べると一夜で溶け消えてしまうというヒトヨタケの仲間、ザラエノヒトヨタケでした。
漢字の表記では粗柄一夜茸。上に向かうほど細くなる柄は、繊維状の綿毛のような菌糸に覆われています。故にざらざらした柄、ザラエと名付けられたのでしょう。

057_2

ひとつだけ、山型の傘を持つものがありました。発生しはじめの傘はこのような円錐型をしていて、やがて水平に、最後には反り返って盃のような形になります。
これは若い個体ということになりますが、その他はそれなりに時を経たもののようです。

125_2

その日の午後再び同じ場所を訪れると、あれだけたくさんあったザラエノヒトヨタケが見当たりません。目を皿のようにして探し、ようやくひとつだけ発見しました。傘は黒く縮れ、柄はぐにゃりと折れ曲り数時間前と比べ見る影もありません。
ヒトヨタケの名が表すように短い命、跡形もなく消えてしまっていました。まさに一期一会、その姿を見られたなら幸運と言えるかも知れません。


 

 

 

 

 

 


 

2014/10/17

秋を彩る実

0_09

 秋の深まりとともに、木々が色とりどりの実をつけ始めています。母と子の森南西にあるムラサキシキブの実が薄い緑色から、美しい紫色へと色づきました。高さ3メートルほどになる落葉低木で、和名は果実の美しさを紫式部にたとえたものとの説があります。属名のCallicarpaも”美しい果実”という意味です。幹がまっすぐで強いので、道具の柄や杖などに用いられ、日本人に昔から親しまれてきたそうです。

20130911k_62

 
 
児童公園にあるコムラサキです。ムラサキシキブに比べて葉の大きさはは半分に近く、樹高も低く11.5メートルになります。実つきがよいので、庭木として愛好されています。陽を受け ると、紫色の艶やかな実は一層魅力的に見えます。

00_5

 こちらは、建礼門南にあるオガタマノキです。古代には招魂の霊木として、サカキと共に神事に使われてきたとの事で、神社によく植栽されています。赤く色づき出した実は、緑の葉とのコントラストが瑞々しく美しいです。

0_06_2

 

京都御苑見どころ案内

* 日
 時:平成26年118(土)1122(土)

 13時30分~14時30分
* 集合場所:閑院宮邸跡収納展示室

* 参 加 費 :無料
* 京都御苑の歴史と自然をご案内します。

 

 秋の自然教室「秋の京都御苑にふれよう」

* 日
 時:1116()9時30分~1200分
* 
受付時間:9時~920
* 集合場所:石薬師御門前

* 参加費:保険料100

* 苑内を散策しながら自然観察を行います。

 

 

 

 

 

 

2014/10/05

禁門の変

Photo_2

 急に気温が下がってきたようで、秋の気配が深まりつつあります。今夏は祇園祭の大船鉾が巡行に復帰して話題になりました。この大船鉾は元治元年の禁門の変により多くを焼失し休み鉾となっていたものです。

 禁門の変は今からちょうど150年前の1864719日(新暦820日)に起こりました。

 前年の文久3818日の政変で、尊皇攘夷派の公家や長州藩は京都での立場をなくしました。

  さらに、元治元年65日の池田屋事件で、新選組が三条小橋の池田屋を襲撃し、長州藩の吉田稔麿や長州藩よりの宮部鼎蔵ら多数が殺害されました。
Photo_5

 

 このような状況の中、京都における勢力奪回のため、長州藩は三家老が兵を率い上洛、719日、会津・桑名・薩摩藩等と蛤御門・堺町御門付近で激しい戦いを繰り広げたのでした。

 長州軍の総督来島又兵衛は、清水谷家の椋の木の辺りで討死、久坂玄瑞は鷹司邸内で自刃したとも伝えられており、結果、長州軍の敗走に終わりました。



004

 

 この戦いにより、長州藩邸や堺町御門周辺からの出火で、京都市街は、どんど焼けといわれる大火に見舞われました。

 150年前の今頃、京都の町は大変な苦難を強いられていたと思われます。

 現在、80歳代の方からですと、曾祖父・曾祖母の方くらいの代の頃になるのではないでしょうか。

 

 

 

 

京都御苑見どころ案内

* 日
 時:平成26年10月18(土)

    13時30分~14時30分
* 集合場所:閑院宮邸跡収納展示室

* 参 加 費 :無料
* 京都御苑の歴史と自然をご案内します。

 

2014/09/14

空飛ぶ色彩コレクション

20140829i_28

 苑路脇の草むらに、何かがふわふわと飛んでいます。じっくり目を凝らすと、それはイトトンボでした。
通常水辺にいる印象があるので、こんな所で遭遇したのは意外でした。おそらく近くの、京都迎賓館の池から飛んで来ているのでしょう。胸と腹の先端のコバルトブルーが美しい、アオモンイトトンボです。

20140829i_26

 すぐ近くには交尾中のペアもいました。左がオス、右がメスです。

アオモンイトトンボのメスには「同色型」 「異色型」 の2通りが存在します。
「同色型」はオスとほぼ同じ、青色の目立つ外見をしていますが、「異色型」は写真のような褐色で、オスとの判別も容易です。

20140829i_27

 では、こちらはいかがでしょう?色の印象が異なりますね。実はアオモンイトトンボの、メスの未成熟個体です。異色型のメスは、若いうちはこんな明るいオレンジ色をしています。
この色も、成熟するにつれやがて褐色へと変化します。このような鮮やかな色彩に出会えるのは、限られた期間に過ぎません。

 

20140829i_25

 
 

そんな姿を撮影していると、私の膝に一匹の蚊がとまりました。
刺される!と思った瞬間、被写体のトンボが膝に飛び移り、あっという間にその蚊を捕え、草の上で食べ始めました。突然の事にただ眺めるしかできませんでしたが、食後の満足そうな姿を撮影出来ました。面白いですね、足の部分は食べ残し、柔らかい胴体だけを召し上がったようです。
虫刺されから守って貰ったうえ、珍しい食事風景まで見せて頂き、こちらとしても大変満足でした。