2015年8月アーカイブ

皇居外苑の見どころ 2015年8月31日 10:45

和田倉噴水公園の「和田倉門」と「和田倉橋」

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 皇居外苑の空は朝から厚い雲が広がり、今にも雨が降り出しそうな空模様です。散策に適した過ごし安い気候の中、本日は皇居外苑和田倉地区に位置する「和田倉門」と「和田倉橋」を目指します。

 

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 楠木正成像側の皇居外苑楠公レストハウスを出発して、クロマツの混じった緑地内を大手門の方向へ。森林浴を楽しみつつ歩いて行くと、10分ほどで和田倉噴水公園が見えてきます。

 

 

 

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 和田倉噴水公園は、昭和36年に今上天皇の御成婚を記念して創建された水と緑の広がる癒しの公園。園内には公園のシンボルである大噴水と、様々なテーマが設けられた流水施設があり、都会のアオシスとして人々に親しまれています。

(以前ご紹介した和田倉噴水公園についてのブログはこちら→和田倉噴水公園

 

 

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 そんな噴水公園の北東に位置する、公園の入り口の一つが和田倉門です。

 和田倉門は1620年(元和6年)の改築で東北の諸大名により枡形が構築されました。

 

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 和田倉噴水公園内には、和田倉門の渡櫓門の石垣も残されています。

 

 

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 そしてこちらの木橋が和田倉橋。皇居のお濠に架かる橋で江戸時代の「木橋」の姿が残されているのは、この「和田倉橋」と「平川橋」のみです。

この橋より内側は、大手門や桔梗門(内桜田門)から入場する大名や武士が通行する橋で、一般人は通ることができませんでした。

 

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 建設年は不明ですが、1620年にはすでに存在していたとの記録があります。橋は関東大震災で大きな被害を受け、その後1953年に往時の木橋を模したコンクリートの橋へと生まれ変わりました。

 

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 橋の欄干に飾られているこちらの擬宝珠(ぎぼし)は、元の橋のものを使用しているそうですよ。

 

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 明治天皇がはじめて江戸城に入場する際には、呉服橋を通った後、こちらの和田倉門を通り、江戸城西の丸に入られました。

近代的なモニュメントや大噴水がある一方で、江戸時代の面影を色濃く残す和田倉噴水公園。皇居外苑散策の際は、是非お立ち寄りください。

 

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 皇居外苑楠公レストハウスでは、江戸時代に江戸の庶民が晴れの日のご馳走として作っていた行楽弁当を、江戸時代の料理書を参考に再現した「江戸エコ行楽重」としてお客様に提供しています。散策の際のご休憩は、江戸の美味しい食文化に舌鼓されてはいかがでしょう?

 

 

 

 

 

 

皇居外苑の見どころ 2015年8月26日 15:50

桜田濠の土手に位置する「柳の井」

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 台風15号の影響で、朝から強い雨が降り注いでいる皇居外苑。小雨時をねらって、本日は桜田濠を目指しました。

 

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 楠公レストハウスをスタートし、祝田口を右折。凱旋濠(がいせんぼり)を右手に歩いていると、桜田門が見えてきます。

 

 

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 桜田門を越え、広大な桜田濠を眺めながら半蔵門の方向へ歩いて行くと、途中右手に濠を背に立つ案内板が現れました。その下の土手をのぞいてみると・・・・

 

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 濠の淵で風に葉をなびかせている「柳」の木の下に、井戸のようなものが見えます。

 

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 こちらが本日ご紹介する「柳の井」です。先ほどの案内板によると、この井戸は江戸時代に名水として知られ、通行人に喜ばれていたのだそう。江戸の地誌には、名水として知られる井戸が数多く紹介されていますが、「柳の井」もそのひとつです。

 井戸は傍らに植えられた樹木の名前にちなんで名付けられる事が多く、この柳の井も同様に傍らの「柳の木」にちなんで、この名となりました。真後ろの国会前庭の一角にある「桜の井」とともに、東京都教育委員会により旧跡として昭和30年3月28日に文化財に指定されています。

 

 

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 桜田濠を通られる際は、その素晴らしい景観を楽しまれると共に、江戸時代に名水として人々に喜ばれた「柳の井」にも是非ご注目くださいね。

 

 

 

 

 

皇居外苑の見どころ 2015年8月25日 15:26

重要文化財・北の丸公園の清水門

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 皇居外苑の空は朝から厚い雲に覆われ、薄い上着が一枚欲しいくらいの涼しさとなりました。

 写真は清水門外通りから撮影した一枚。ハスの花が広がる牛ヶ淵と、日本武道館の屋根が望めるお薦めビュースポットです。

 

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 本日は北の丸公園の重要文化財・清水門をご紹介します。清水門は北の丸公園への入り口のひとつで、九段下駅と竹橋駅を結んだ、丁度中間あたりに位置します。

 写真は清水門高麗門(しみずもんこうらいもん)。

 

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 北の丸公園には重要文化財が三つ存在します。一つ目は、以前ご紹介した田安門、二つ目は近代美術館工芸館(旧近衛連隊司令部庁舎)、そして三つ目が、今回ご紹介する清水門です。(写真は清水門渡櫓門)

 

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 清水門の創建年代は不明とされていますが、元和6年(1620)には既に存在したとの記録があり、現在の門は明暦の大火後の万治元年(1658)に再建されたものと考えられています。

 

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 江戸時代中期以降分立した「徳川御三卿」は田安家・清水家・一ツ橋家。そのうちの田安家と清水家の上屋敷が、ここ北の丸に置かれました。

 清水家は北の丸公園の東側にあったことから、清水門と名がついたそうです。田安門同様、重厚感があり、高麗門、渡櫓門共に立派で見ごたえがあります。

 

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 渡櫓門を抜けると、高さがあって幅のある階段が目の前に広がります。こちらは雁木坂(がんぎざか)。

 江戸時代そのままの姿で残されているこの階段、雁(がん)が行列をつくって飛ぶ姿に似ているので、この名がついたと言われています。

 

 

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 他の門では歩きやすいように改造し舗装されている今日、石と水で作られた階段の原型が残されていることは、往時を知る上でも貴重なものと言えますね。

 

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 階段を登りきると、広いスペースが広がっています。以前ご紹介した吉田茂像のすぐ側。

 

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 左手を見れば、清水濠、さらに先ほど通ってきた清水門高麗門を見ることが出来ます。門をくぐってからは少しずつ坂道になっていたようで、雁木坂を登りきると、いつのまにかかなりの高さになっていました。

 北の丸公園を散策される際は、是非清水門を含めた三つの重要文化財も併せてご覧になってみてくださいね。

皇居外苑の見どころ 2015年8月24日 12:31

代官町通りに位置する「高射砲台跡」のご紹介

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 昨日8月23日は処暑(しょしょ)でした。朝晩は冷たい風が吹くようになり、昼間も幾分暑さが和らいだような気がしますね。

 本日は楠公レストハウスをスタートし、春に桜の名所として有名な千鳥ヶ淵方面、「代官町通り」の提塔を目指したいと思います。

 

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 楠公レストハウスより徒歩10分。東京駅正面の「行幸通り」に隣接する和田倉噴水公園を通り過ぎます。噴水が上がる前の公園は人影も少なく、まだ静かでした。(※和田倉噴水公園の噴水は午前10時から吹き上がります)

 

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 噴水公園を右手に見ながら北へ進むと、左手に見えてくるのは「大手門」と「大手濠」。白鳥も一緒に写真に収まってくれました。

 

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 さらに進行方向へ進むと、ゆるいアーチを描く「平川橋」の姿が見えてきます。月曜日・金曜日は休園していますが、大手門同様、東御苑への入り口のひとつ。

 

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 平川橋、平川濠を左手に見ながらさらに進むと、先日ご紹介した「竹橋」に辿りつきました。ここで横断歩道を渡ります。

 

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 そのままゆるやかな坂道を西の方角へ。北の丸公園に位置する重要文化財、「近代美術館工芸館」を右手に見ながら進むと、ようやく、代官町通りの提塔に到着です。ここまで徒歩で30~40分ほどでした。

 

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 歩道を少し行くと・・・

 

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 右手に階段が現れます。

 

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 階段を登りきると、すぐに目に入るのが、千鳥ヶ淵に沿うように点在する、円形のコンクリートのようなもの。皆さんこちらが一体何か、お分かりになりますか?

 

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 正解は旧軍の「高射砲台跡」。戦時中、B29などの爆撃から、皇居を守る為に置かれたものだそうです。現在はお花見などの際にベンチ代わりとして使われていたりもしますが、ここには高射砲が据え付けられていたのですね。数えてみると、周辺には合計7基、同じものがありました。

 戦時中はこういったものが皇居の周囲を取り囲んでいたと考えられます。

 

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 現在一般に見られる「高射砲台跡」はこの千鳥ヶ淵の提塔のみ。案内版等はないので、どういったものなのかを知っていなければ特に気にせず通り過ぎてしまいそうです。代官町通りを通られる際は、是非千鳥ヶ淵沿いの提塔を歩いて、この台座をご覧になってみてくださいね。

 

 

 

皇居について 2015年8月20日 12:46

東御苑・桃華楽堂のご紹介

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 本日の皇居外苑のお天気はしとしと雨。傘が手放せない一日となりました。いつもより人通りの少ない濠沿いを歩いて、本日は皇居東御苑へと向かいます。

(写真は桔梗門[ききょうもん]そばの巽櫓[たつみやぐら]です)

 

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 連日の暑さに比べるとかなり過ごしやすい気候なので、足取り軽く大手門を目指せそう。

 

 

 

 

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 桔梗濠に無数にできる水紋を静かな気持ちで眺めながら歩いていると、左手に大手門が見えてきました。渡櫓部分は現在工事中です。

 

 

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 大手門へ続く橋を渡っていると、じっとこちらの様子を見ている白鳥の姿を発見!この場所を大変気に入っているようで、毎日のように見かけます。

 

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 東御苑へ入園し、江戸時代要所に置かれた、「同心番所」、「百人番所」、「大番所」といったいわゆる「監視所」を通り過ぎて、「江戸城天守台跡」へ到着しました。

 

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 最初の天守閣は、1607年、二代将軍秀忠の代に完成しました。その後大修築され、三代将軍家光の代に、江戸幕府の権威を象徴する国内で最も大きな天守閣が完成。その高さは地上から58メートルもあったそうです。しかし、わずか19年後の1657年に明暦の大火と呼ばれる大火事により全焼してしまい、以後再建されずに現在に至っています。

 

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 そしていよいよ、本日のお目当てである「桃華楽堂」の全体像を見る為、天守台跡を途中まで登ります。

 

 

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 坂を登って東の方角。こちらが「桃華楽堂」です。香淳皇后の還暦を記念して建てられた音楽堂で、1966年(昭和41年)に完成しました。

 名称は、香淳皇后のお誕生日である3月6日の桃の節句とお印の「桃」にちなんで名づけられたそう。今年の3月には、こちらの楽堂で恒例行事である「音楽大学卒業生演奏会」が開かれ、皇后様や皇太子ご夫妻、秋篠宮ご夫妻をはじめ、皇族の方々が鑑賞されました。収容人数は200人です。

 

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 キンポウゲ科の「テッセン」の花の八弁花を型どり、全体は八角の優美で斬新なデザインとなっています。

 壁画には皇后さまのゆかりのある数々のものが描かれていており、大きく羽ばたく鳥を中央に、それぞれ日月星、松竹梅、楽の音などをイメージしているそうですよ。

 

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 桃華楽堂を楽しんだ後は、江戸城天守代跡の最上部を目指しさらに上へ。

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 少し息を切らしつつ、頂上に到着しました。ベンチと方角盤以外はなにもなく、広々としていて見晴らしの良い場所となっています。この場所に江戸城が築城されていたのですね。

 

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 北の方角を見てみると、見覚えのある大きな屋根が・・・。そう、北の丸公園内に位置する「日本武道館」の屋根です。まるで玉ねぎのような擬宝珠(ぎぼうし)が印象的。

 

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 南の方角を向けば、視界いっぱいに大芝生が広がります。この天守台から見える大芝生とその周辺には、江戸城本丸御殿の建物が立ち並んでいました。本丸御殿は、表、中奥、大奥という三つの空間に分かれていたそうです。

 天守代に最も近い大奥は、御台所(みだいどころ)と呼ばれた将軍の正妻をはじめ家族や女性たちの生活の場でした。

 桃華楽堂を見学された後は、是非天守台跡に登って、この眺めも楽しまれてくださいね。

 

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 江戸時代にタイムスリップした気分を味わった後は、美味しい江戸の食文化に舌鼓されてはいかがでしょう。楠公レストハウスでは、江戸時代に庶民の晴れの日のご馳走として作っていた行楽弁当を、江戸時代の料理書を参考に再現した「江戸エコ行楽重」としてお客様に提供しています。

 皇居外苑・東御苑散策のご休憩の際には、是非楠公レストハウスご利用ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皇居外苑の見どころ 2015年8月17日 14:49

北の丸公園の「近衛歩兵第一・第二連隊碑」

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 本日の皇居外苑の空は雨が降ったり止んだり、不安定なお天気です。

 セミ達の鳴き声も元気に鳴いていると思えば突然聞こえなくなったり、安定しない空模様に戸惑っているみたい?

 本日は皇居外苑の北側に位置する緑豊かな森林公園、北の丸公園内の「近衛歩兵第一・第二連隊碑(このえほへいだいいち・だいにれんたいひ)」をご紹介します。

 

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 ザ・フォレスト北の丸のすぐ脇にある細い通路を南へ進んでいくと、すぐ右手に見えてくるのが「近衛第一連隊碑」です。

 北の丸公園には、前回ご紹介した旧近衛師団司令部庁舎(現在は国立近代美術館工芸館)があるように、明治維新後には近衛兵営をはじめ、陸軍関係の施設が置かれていました。

 

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 明治新政府が樹立した当初、脆弱な体制だった明治政府が、「天皇の警護」を名目に薩摩・長州・土佐藩から約1万人の献兵を受け、創設されたのが「近衛兵(このえへい)」です。園内は近衛歩兵第一連隊と第二連隊の宿営地でした。

 

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 第一連隊碑からさらに南に直進すると、左手に見えてくるのが第二連隊碑です。

 

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 あまり知られていませんが、写真奥の木は京都御所の実生苗を移植したものです。12月頃実が熟すと、橘の良い香りが周囲に漂います。

 

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 奥の石壁に埋め込まれているこちらの星マーク。国立近代美術館工芸館の通風口にも見られる陸軍のマークです。

 北の丸公園の緑の中にそっと建てられている近衛第一・第二連隊碑。皇居の側にあるこの石碑は、まるで今も皇室を守護しているかのようです。

 

 

 

 

皇居外苑の見どころ 2015年8月13日 14:09

重要文化財・近代美術館工芸館

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 皇居外苑は、朝から厚い雲に覆われ、雨が降ったり止んだりの不安定なお天気となっています。

 しっとりした空気を感じながら、本日も皇居外苑散策スタートです。

 今回は、皇居の北側、緑豊かな北の丸公園内に位置する、赤レンガ造りの重要文化財をご紹介します。

 

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 以前ご紹介した北白川宮能久親王(きたしらかわのみやよしひさしんのう)像そば、緑に囲まれた一本道を抜けてすぐの場所に、東京国立近代美術館の分室である工芸館は現れます。

 皇居周辺の赤レンガ造りの美しい建築物としては東京駅や法務省本館が有名ですが、この工芸館もその一つ。レンガ造り独特の凛とした風格と典雅な美しさのゴシック建築独特の味わいは、歴史上、建築史上貴重なものといえるでしょう。   

 

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 工芸館入り口に設置されているこちらの石碑に刻まれている通り、この建物はもとは「旧近衛師団(きゅうこのえしだん)司令部庁舎」でした。

 

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 1966年(昭和41年)の北の丸地区整備にあたり、取り壊しの運命にあったところを「明治洋風煉瓦建築の一典型」と惜しむ声が上がり、「国指定重要文化財」として残され、現在に至っています。 

 

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 1911年(明治43年)陸軍技師、田村鎮(やすし)の設計により設立されたこの建物は、現在国立近代美術館の工芸部門の展示施設として使用されています。

 手前の芝地には美術作品、橋本真之作の「果樹園ー果実の中の木もれ陽、木もれ陽の中の果実(1978-1988)」の展示があり、その大きさ、独特な雰囲気が訪れる人々を魅了しています。

 

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 ふと建物の下部を見ると、通風口に陸軍のマークである星の意匠をモチーフとした枠がはめられていました。

 このマークが使用されるようになったのは明治33年。近代化が進んだ陸軍では「陸軍服制」で軍服に星の刺繍をつけることが決定しました。弾除けのおまじないとして星マークを使用していた西洋の軍隊を真似たとされています。

 

 緑の中に突如現れるレンガ造りの美しい建築物、近代美術館工芸館。散策の際には、館内はもちろん、歴史ある貴重な建物として、外観もじっくりとお楽しみ下さい。

 

 

お知らせ 2015年8月12日 15:26

北の丸公園立ち入り規制のお知らせ

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 来る8月14日午後5時から、翌日15日午後1時まで

北の丸公園は「全国戦没者追悼式典」のため、関係者以外の入園をお断りしております。

 

 なお、科学技術館、工芸館へは、徒歩の方は

 ・北桔門前入り口 ・乾門前入り口 ・清水門前入り口 

から入場が可能となっております。

 

 皆様のご理解ご協力のほど、宜しくお願いいたします。

 

 

 

 

皇居について 2015年8月12日 11:40

江戸城の背後を守る北桔橋門

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 本日の皇居外苑の空は朝のうち雲に覆われ、連日の強い日差しが和らいで若干涼しく感じました。

 お濠の白鳥も心なしかご機嫌みたい?

 

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 歩きやすい気候の中、楠公レストハウスを出発。大手濠、平川濠を左手に見ながら、皇居東御苑の北側へ向かいます。

 

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 しばらく濠沿いを歩いていくと、見えてきました。こちらが、本日ご紹介する「北桔橋門」です。

 北桔橋門の両袖には、白い築地塀(ついじべい)が残っていて、いかに天守閣の背後の守りが重要であったかを感じます。

 このあたりの石垣は江戸城の城壁の中でも最も高く、高さは18.5m。堅固に「野面積み」という工法が用いられています。

 野面積みは自然石をゆるみなく積むもので、地震に対して最も強いとされているのだそうです。

 

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 また、平川濠には美しく幾重にか入り込む屈折箇所が見られますが、これは直線が長くなり過ぎると強度が落ちるために使われる「ひづみ」という工法。

 

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 角の稜線部分は算木積み工法がとられ、長方形の門石を交互に積み上げて、全体の扇形のそりをつけるもので、力を両側の稜線方向から内側方向にかけあって強度の安全性を高める工法となっています。

 石垣の造りに感心しつつ、北桔橋門を目指してさらに北へ歩いていくと・・・・

 

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 先ほど濠沿いから見ていた門、北桔橋門の高麗門に到着しました。

 

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 門のすぐ手前の橋からは、雄大な平川濠が見渡せますよ。

 その昔橋は名前の通り跳ね上げる仕掛けになっていたそうで、通常は上げられた状態だったようですが、有事の際には外部に逃げたり、交通を遮断できるようになっていました。

 

 皇居東御苑への入り口の一つである北桔橋門。石垣の造りや門両袖に残る白い築地塀、高さ約18メートルから見渡すお濠の景観など、見所が満載です。

 皇居外苑散策の際は、是非皇居東御苑にもお立ち寄りください。

 

 

 

 

皇居について 2015年8月11日 09:33

東御苑 平川橋・平川門のご紹介

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 8月も中旬に入りました。暑い日が続いたり、台風が発生したりと気候変動が大きいですね。皆様体調など崩されていませんか?

 写真は暑さのあまり口を開けて熱を逃がそうとしている大手濠近くのスズメたち。この季節にしか見られない、ちょっと面白い表情です。

 

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 本日は皇居の北東に位置する、平川橋と平川門をご紹介します。こちらは大手濠から平川橋を撮影した一枚。ゆるやかなアーチを描いています。

 

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 平川門が本丸から最も近い通用門ということもあり、かつてはこの橋を大奥につとめる女性達が頻繁に行き来していたそうですよ。

 

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 平川橋は慶長19年(1614)に架けられましたが、しばしば改修が行われています。現在の橋は、昭和63年3月31日に改架された美しい木橋。

 

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 大奥女中も通った平川橋を一歩一歩ゆっくり渡り、右へ90度。平川門高麗門の姿が現れました。橋に正対していないという点が、他の門との違いです。

 

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 門をくぐって、振り返ったところで一枚パシャリ。平川門の高麗門は、以前ご紹介した田安門よりも少し小さな印象を受けました。

 

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 こちらは枡形の中に入ると見えてくる、もう一つの高麗門です。

 平川門は別名「不浄門」とも呼ばれます。この高麗門を出ると帯曲輪を経て竹橋門に通じ、死人や罪人がここから出された事から、そのように呼ばれるようになりました。

 歴史上、生きたままこの門を出たのは、浅野内匠頭と「絵島生島事件」の奥女中絵島が有名です。

 

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 そしてこちらが平川門渡櫓門。渡り櫓の櫓部は、関東大震災で大破してしまいましたが、後に復元されて今の形となりました。

 大奥からはこの門が最も近く、奥女中の通用門であったことから、「お局御門」ともいわれたそうです。

 家光の乳母、春日の局がある時、何らかの理由で入門時刻に遅れてしまい、門外に一晩野宿させられた逸話もあるそう。

 

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 渡櫓門をくぐり、右手を見ると深い皇居の緑に木漏れ日が差し込む、美しい平川濠の姿がありました。

 皇居東御苑内は歴史遺構はもちろんのこと、お濠と自然が織り成す素晴らしい景観も見所のひとつですね。

 

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 また、皇居外苑楠公レストハウスでは、江戸の庶民が晴れの日のご馳走として作っていた行楽弁当を、江戸時代の料理書を参考に再現した「江戸エコ行楽重」としてお客様に提供しています。

 皇居外苑や東御苑で江戸の歴史に存分に触れた後は、美味しい江戸の食文化も是非お楽しみください。

 

 

 

 

 

 

開催報告・レポート 2015年8月10日 12:18

「皇居外苑キノコ観察会」が開催されました

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「皇居外苑キノコ観察会」 7月11日(土)開催 

 東京きのこ同好会の脇本哲郎氏の案内で開催しました。「キノコ」というとつい食への興味に偏りがちですが、今回は皇居前広場の「松」と松に欠かすことのできない菌根菌である「キノコ」の共生関係を軸にして、生き物全体に目を向ける自然観察会となりました。

 

 

 

皇居外苑の見どころ 2015年8月 6日 07:44

皇居外苑でサルスベリが開花しました

桜田門と外苑

 昨日は群馬県で最高気温39度を記録したそうですね。日本各地で記録的な猛暑が続いていますが、皇居外苑も負けず劣らず朝から蒸し暑く、立っているだけで汗が流れてくるほどです。(写真奥に見える門は桜田門です)

 

サルスベリ

 うだるような暑さの中、楠木正成像側で、目の覚めるような鮮やかな紅色を見つけました。

 

サルスベリ

 雲ひとつない青空に浮かぶ、美しいサルスベリの花です。花の少ないこの季節に嬉しい開花。

 サルスベリは漢字で「百日紅」と書き、その名の通り、花期が百日続く程長いという意味です。

 蕾がまだたくさんあるので、見頃が今から楽しみです。

 

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 近くのクスノキを見上げると、一箇所に集まったセミの抜け殻を発見!

セミたちにとっては羽化しやすい、人気のスポットなのでしょうか・・・?

 

ツクツクボウシ

 ふと別の木を見てみると、よく見かけるアブラゼミやミンミンゼミの抜け殻よりも細く小さく、色の薄い抜け殻が。

 こちらはツクツクボウシの抜け殻です。7月下旬~10月上旬頃までいるセミなので、秋を感じられる時期までの長い付き合いになるセミですね。

 時折聞こえてくる「ボーシ♪ツクツクボーシ♪」の声に魅了されて、一瞬暑さを忘れてしまいました。

 

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 皇居外苑楠公レストハウス側にはクロマツやクスノキ、ケヤキなどの木々が作り出す大きな木陰がたくさんあります。

 散策に疲れたら気持ちの良い芝生に寝転がって、東京都心の自然豊かなアオシスで癒されてみてはいかがでしょうか?

 

皇居外苑の見どころ 2015年8月 4日 12:37

美しいアーチ型の石橋・竹橋のご紹介

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 東京は本日も朝からぐんぐんと気温が上昇し、昨日に続いて厳しい暑さとなりそうです。

 帽子、水筒を持って熱中症対策を万全に、皇居外苑散策をスタート!

 

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 大手濠、平川濠を見ながら内掘通りを北へ向かうと見えてくる石造りの美しいアーチ橋、「竹橋」。

 現在は竹橋交差点と千鳥ヶ淵交差点を結ぶ公道の一部となっていて、車通りの多い場所です。

 

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 実はこの竹橋、徳川家康が関東に入国する以前から存在していたといわれています。名の由来は諸説ありますが、竹を編んで渡した橋だったからとの説もあるようです。

 

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 竹橋を渡ってすぐ、少し小高くなっている場所に、「竹橋御門」の門跡石標を見つけました。「竹橋門」は内曲論15門のひとつで、現在の竹橋駅の側に建てられていました。

 石垣と木々に囲まれたこの場所は静かで木陰も多く、ベンチもあるので一休みに最適。風の音やセミの声に包まれて、都会の喧騒を忘れさせてくれます。

 平川濠、竹橋、毎日新聞社ビルなどを一望することもできますよ。

 

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 現在のアーチ型の橋は大正15年に架設され、平成5年3月には周辺景観との調和や補強の為に改修しました。

 その際白・黒・桜のみかげ石を使用して、装いを新たにしたとのことです。

 

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 道路を渡って反対側、以前ご紹介した清水濠まちかど庭園からも竹橋の全体をご覧頂けます。

 竹橋は1878年(明治11年)8月に、西南戦争の論功行賞と減給に不満を抱いた近衛兵260余名による反乱「竹橋騒動」が起きた場所としても知られています。

 

 皇居外苑は散策すればするほど、様々な歴史の舞台が発見できる特別な場所。至るところにベンチや木陰があるので、十分に休憩を取りながら「歴史さんぼ」を楽しまれてはいかがでしょうか?

 

 

 皇居外苑散策で休憩をするならこちら

ブログ用一汁三菜メニュー.png

江戸時代の美味しい食文化が楽しめる「楠公レストハウス」

 

 北の丸公園散策で休憩するならこちら

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皇居外苑の見どころ 2015年8月 3日 13:49

皇居外苑のクールスポット・和田倉噴水公園のご紹介

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 連日厳しい暑さが続いていますね。皆様体調など崩されていませんか?

 今回は暑い季節にぴったりの、皇居外苑のクールスポット「和田倉噴水公園」をご紹介します。

 国民公園皇居外苑の一角、和田倉地区に位置するこの公園は、1961年(昭和36年)に今上天皇のご成婚を記念して造られました。緑に囲まれた園内は大噴水の他に、皇太子殿下のご成婚を記念して造られた落水施設等があり、その一つ一つにはテーマが設けられています。

 

 

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 公園のシンボル、大噴水のテーマは「再生」。3基のうち最も高いものは8・5メートルにも吹き上がります。

 鏡のように静かな水面の静、ほとばしる水の動から、今を映し、歴史を語る様を表現して造られました。

 

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 公園北側にあるのは、流れ落ちる水がまるで一枚のカーテンの様な滝。あふれ出る生命の「息吹」をテーマとしています。滝は時折霧状に変化するので、近くに寄ると冷たく涼しい空気に包まれて気持ちが良いですよ。

 

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 滝の側の球体噴水のテーマは「永遠」。地球と心を表現し、生きるものの永遠の営みを感じさせます。

 

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 園内の足場に涼しげに流れるせせらぎは「予感」をテーマとし、やがて到着する未知への世界へ大いなる予感を抱き、未来へ進む様を表現しています。

 

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 公園中央に位置するガラスの架け橋のテーマは「希望」。明日への夢を育む希望の架け橋を意味しています。

 

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 そして、公園東側に位置するのは、屋根一面に太陽光パネルが整備されたモダンな建物。平成27年の改修によりそれまでの使用エネルギーを5割以下まで削減する事に成功した、エコな施設です。

 正面向かって左側は無料休憩スペース、右側はパレスホテルのレストランが運営しています。

 

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 全面ガラス張りの開放感溢れる施設から眺める公園の景色はまた格別。無料休憩スペースは飲食可能なので、お弁当を食べながらゆったりとしたひと時を過ごすのも良いですね。

 

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 休憩所後方のガラスケースに展示されているのは、皇太子殿下ご夫妻がこの公園をご視察に来られた当時の貴重な写真や・・・

 

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 江戸時代は蔵や厩(うまや)などがあったこの地から公園建設時に発見された、当時の陶磁器や瓦などが展示されています。

 

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 また、無料休憩スペースには、皇居外苑・東御苑の案内パンフレットや皇居外苑の楽しみ方をご紹介する地図パネル等も用意されているので、散策の際の情報収集に是非お役立てください。

 

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 最後の写真は公園内から撮影した皇居の桜田巽櫓(さくらだたつみやぐら)です。

 

 継続性と新たな発展をテーマに造られた和田倉噴水公園。この夏爽やかな涼を求めて、足をお運びになってはいかがでしょうか?

 (噴水は通常朝10時から午後8時までランダムに吹き上がります。ライトアップは日没から午後8時までとなっています。風の強い日や雨の日などは運転を中止とする場合もありますので、あらかじめご了承下さい)

 

 

 

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